原油相場の弱基調が鮮明に!!

原油
著者:齋藤 和彦
 トランプ米大統領は1日、9月1日から中国の一部製品に対して10%の関税を課すと発言したことをキッカケにして、海外石油市場はパニック売りが台頭し、軒並み急落している。WTI期近9月限はその急落前から軟調な展開をみせていたが、56.70ドル台の値位置から一気に53.59ドルまで急落し、1時間内で3ドル以上も急落したのは、過去経験したことがない値崩れでもある。

 WTI・ブレントとも今回も200日移動平均線が上値抵抗となって、テクニカル面で売られ易い環境にあったことも大幅安につながったといえる。6月18日以来の安値を付けたことで、6月12日の安値である51.15ドルも視野に入っている。

 ところで、米EIAの週間石油在庫統計で、原油在庫は7週連続で減少している。ただ、時期的に原油の減少傾向は仕方なく、原油在庫水準は前年同期と比較して6.8%増となっている。今回の原油在庫減少の主因は、原油輸入の減少である。一方で、米国の原油生産は大幅に改善しており、これに今後、米シェールオイルの増産が加わることになるため、原油在庫の減少傾向に歯止めがかかることも十分考えられる。
 

 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト 1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。 http://www.fujitomi.co.jp/