シカゴトウモロコシに出直りの兆し

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著者:齋藤 和彦
 12日に米農務省は第2回目の生産高予想を明らかにしたが、米国トウモロコシは137憶9900万ブッシェル(イールドは168.2ブッシェル)で、前月発表の139憶0100万ブッシェル(同169.5ブッシェル)を下回ったものの、事前予想平均の136憶7200万ブッシェル(同167.2ブッシェル)を上回っている。米国の期末在庫は21憶9000万ブッシェル(前月21憶8100万ブッシェル)に上方修正されたこともあり、発表後のシカゴトウモロコシは値崩れを強いられた。しかし、シカゴ大豆が米農務省の発表前から急伸しており、発表後に一時軟化したが、また大きく買い直されたことから、シカゴトウモロコシも買い戻しが促され、結果的には急伸している。

 8月の発表後にシカゴトウモロコシはストップ安張り付きを演じたが、今回は対照的に上伸している。ただ、今回は他力本願の上伸でもあり、今回の発表だけをみると、トウモロコシの買い材料は物足りない。

 ところで、9日に米農務省が発表した作柄状況で、イリノイの作柄が大幅に低下し、優と良の合計は38%(前週46%)となっている。ちなみに、アイオワは63%(同62%)、ネブラスカは73%(77%)。主産地だけに、全米全体を押し下げ、全米平均の優と良の合計は55%(同58%)に低下している。

 このイリノイの作柄悪化は、今回の生産高予想に反映されていない。調査のタイミングが異なっているためで、10月の生産高予想では当然ながら反映される。このため、10月の生産高予想でのイールド低下が想定され、シカゴトウモロコシの支援材料になると考えたい。
 

 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト 1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。 http://www.fujitomi.co.jp/