東京白金はどこまで行っても戻り売り

プラチナ
著者:齋藤 和彦
 白金はどこまで行っても実勢悪から戻り売り基調が続くとみる。

 中国の新型コロナウイルスの影響で、リスク拡大を抑制する手段として、中国の民間の経済活動が停滞しており、予定していた9日以降の再開は困難な状況といえる。感染者数と死亡者数が拡大傾向をみせる中、経済活動の長期停滞は避けられない状況と化している。

 中国は白金の宝飾用の消費国としては世界最大で、全体の50%以上を越える需要を占めているが、現在の危機的状況の下、宝飾品自体の購入は見送られ、2020年の大幅減少は避けられそうもない。

 また、2020年から欧州自動車メーカーでのディーゼル車の生産減少が始まり、ディーゼル車向けの触媒需要の減少も年々、拡大することになる。

 つまり、白金の需給バランスは年々悪化するが予想されていたが、それに今回の新型コロナウイルスによって、中国での宝飾用需要の大幅後退が加われば、今まで以上に需給悪化を警戒すべき状況である。

 その他の代替需要が見当たらない中、NY白金は1000ドルを嵩にして、実勢悪から900ドル割れでもおかしくはない需給バランスといえる。

 NY株価は連日の最高値更新をみせているが、それに追随して強引に買い進まれる場面も良くみられるものの、結果的に格好の売り場となり、その後はアッサリ急落する値動きをみせているが、今後とも同様の展開を予想したい。
 
NY白金期近4月限日足と20日移動平均線
 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト 1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。 http://www.fujitomi.co.jp/