白金は底割れ、まだまだ売り有利

プラチナ
著者:齋藤 和彦
 12日にNY白金は暴落を強いられ、750.2ドルまで一時急落している。期近ベースとしてはリーマンショック後に付けた安値である752.1ドルを下回って2003年11月以来の安値を示現している。

 新型コロナウイルスが欧米でも猛威を振るっており、自動車生産や販売の大幅な落ち込みが懸念されている。実際、欧米の自動車生産工場の一部が操業停止に追いやられており、販売の大幅減少を指摘する予想も相次いでいる。

 中国では2月の自動車販売は前年比79.1減となり、過去最大の減少幅を記録している。

 こうした自動車生産や販売の大幅減少懸念から、自動車触媒の需要の減少は避けられず、白金に加えてパラジウムも暴落している。

 リーマンショック後の安値を更新したNY白金だが、白金の需給バランスは新型コロナウイルスの拡大がなくとも、当時より悪い状況で、いつ800ドルを割り込んでもおかしはなかったが、新型コロナウイルスの拡大によって、実勢悪を改めて認識したといえる。

 需給バランスは今後、一層悪化することが予想される。各国が景気刺激策や金融政策を実施しても、新型コロナウイルスの影響で、消費マインドが大幅に悪化しており、政策の効果は全く期待できない状況にある。
 
NY白金期近つなぎ月足
 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト 1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。 http://www.fujitomi.co.jp/