白金はどこまで行っても戻り売り

プラチナ
著者:齋藤 和彦
 5月15日の急伸をキッカケにしてNY白金は急騰を演じ、20日には943.0ドルの高値を示現、期近7月限としては2月25日以来の高水準まで買い進まれた。しかしながら、21日には一時851.3ドルまで急落するなど、大陰線を形成し、上昇トレンドは解消され、再び下値探りの展開に転じる可能性が高まったとみる。

 金、そして銀の強調地合いに出遅れ感もあり、4月後半からもみ合いをみせていた白金に打診買いが入り、さらにテクニカルな買いが相場を大きく押し上げたと考えられる。ただ、白金の需要改善の兆しは全くみられず、結果的には実勢悪を前にして、格好の売り場を提供することになった。

 世界的な経済活動の再開の流れの中、白金の需要も若干ながら改善するとみられるものの、確実視されている将来的な需要の落ち込みの流れを変える状況でもなく、需要後退懸念から戻りは売られる展開が今後とも続くとみるべきである。

 注目はNY期近7月限の6月に入ってからの整理商いである。将来的な需要後退懸念から、白金は買い玉の乗り換えには極めて消極的で、手じまい売り優勢の整理商いとなる。このため、整理商いが活発化する月のNY白金の値崩れがここ数年、継続している。
 
NY白金期近7月限日足と200日移動平均線
 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト 1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。 http://www.fujitomi.co.jp/