シカゴ穀物は天候リスクから大相場へ!!

著者:齋藤 和彦
 10月に入ってもシカゴ穀物市場の強調地合いが続いている。15日にシカゴ小麦は期近ベースで2014年12月以来、シカゴトウモロコシも2019年8月以来の高値水準まで急伸し、大豆はすでに2018年3月以来の高値水準を示現している。

 14日現在のシカゴ先物市場での取組は、トウモロコシが155万2548枚(8月末は136万4454枚)、大豆が104万7360枚(同86万4251枚)、小麦が42万0152枚(同35万1952枚)。取組の急増からも理解できるように、先高期待を背景にしてファンド資金のシフト継続は続いている。ちなみに、シカゴ大豆の取組高は過去最高を更新中である。

 ファンダメンタルズ面での支援材料として、中国による米国産大豆とトウモロコシの積極的な買い付け、さらに世界的な天候リスクが挙げられる。

 小麦市場ではロシア・ウクライナ、そしてアルゼンチンの乾燥した天候が懸念されている。ロシアとウクライナは冬小麦の作付時期を迎えているが、乾燥した天候によって作付遅れが深刻化している。また、アルゼンチンでは収穫期ながら、乾燥した天候の長期化によって、作柄悪化が懸念されている。

 トウモロコシ市場でも中国の米国トウモロコシの買い付けが14日明らかにされているが、42万トンの高水準であり、9月22日以来の成約である。ちなみに、中国・大連のトウモロコシ相場が上場来の高値を付けるなど、中国国内のタイトな需給バランスが警戒されているが、中国華北産地での供給不安が影響している。

 中国は海外からのトウモロコシの輸入に関して、700万トンの上限を設定しているが、現在の状況からその上限引き上げも時間の問題とみられている。そして、南米の乾燥した天候によるトウモロコシ生産の先行き不透明もあり、今後一層、米国トウモロコシの成約を継続し、拡大させるとみられている。

シカゴ小麦期近つなぎ月足
シカゴ小麦期近つなぎ月足
 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト
1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。
現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。
商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。
http://www.fujitomi.co.jp/