2021年を見据えて金の買いスタンス維持

著者:齋藤 和彦
 NY金は17日、期近2月限としては11月16日以来の1900ドル台に急伸するなど、大幅高を演じている。ドルが対ユーロでさらに下落したためで、米FRBが量的緩和の長期継続を約束したこと、米国で追加の経済対策の合意の可能性が近づいたため、一段とドル安が進行している。

 米FOMC声明後に米長期金利が急上昇し、ドル高が加速したため、NY金は一時、1850ドル割れを果たしたが、パウエル米FRB議長の会見によって、量的緩和枠の長期継続が確認されたこともあり、米長期金利の上昇も売り材料になりにくくなっている。

 特に、NY銀が急騰し、NY金の急伸の支援材料になっていた。非鉄がまた急伸し、LME銅は8000ドルの大台に迫っている。銅は今年3月の安値から80%以上も上昇しているが、2021年にかけてさらに需要増加期待から、さらに上昇するとみられている。

 2020年はコロナ禍が深刻化している一方で、これをキッカケにして脱炭素の動きも加速し、非鉄へのニーズが一層、高まるとみられている。これが、銀の連想買いをもたらしている。

 また、ワクチン接種の拡大による景気回復期待から、弱材料を全く無視して海外原油は11月後半以降、上昇を続けている。2021年もさらなる上昇が想定されている。

NY金I期近2月限日足と100日移動平均線

 

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト
1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。
現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。
商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。
http://www.fujitomi.co.jp/