第2四半期に向け、原油の強調地合い継続へ

著者:齋藤 和彦
 米長期金利が1.50%を大きく上回る急上昇をみせたことから、NY株価は25日、大幅安を強いられた。中国の旧正月明けから連日の急騰を演じていた非鉄も高値から値を消すなど、強調地合いにブレーキがかかり、米長期金利の急上昇を嫌気してNY貴金属も急落するなど、商品全般に地合いを悪化させていたが、それとは対照的にWTI原油は上伸し、清算値ベースとして1年10か月振りの高値水準を示現している。金融市場の値崩れには動じない動きをみせたことで、原油相場の先高期待を改めて認識することになったともいえる。

 ところで、2月最終週に入って、北海ブレントに関する強気の相場見通しが相次いでいる。米ゴールドマンサックス、米モルガン・スタンレー、さらにバンクオブアメリカは、軒並み予想を10ドル引き上げ、米ゴールドマンサックスは第2四半期に70ドルを示現すると予想している。

 感染拡大にブレーキがかかり、世界的な経済活動の再開によって石油需要が増加するためで、それに供給が追い付かず、タイトな需給バランスを想定している。

 ところで、3月4日にOPECプラスの閣僚級会合がオンライン形式で予定されている。ここでは、現在の協調減産幅をさらに日量50万バレル程度、縮小すること、つまりさらに増産することが期待されている。ただ、2月、3月と日量100万バレルの自主減産を実施しているサウジが4月から増産に転じることになるか、もし増産に転じれば、段階的な増産になるのかどうか全く不透明であり、結果的にサウジ次第といえる。

WTI原油期近4月限日足
WTI原油期近4月限日足

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト
1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。
現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。
商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。
http://www.fujitomi.co.jp/