金は上昇トレンド形成へ

著者:齋藤 和彦
 NY金期近6月限は8日、3月18日の高値である1756.0ドルを上抜き、チャート上でのダブル底を形成している。今後、新たな上昇トレンド形成も期待される状況となった。

 1750ドル台示現のキッカケは、まさにドル安であり、米長期金利の低下がドル安をもたらしている。米長期金利は一時、1.77%台まで急上昇したが、1.75%に対する高値警戒がイースター連休明けに台頭し、その後、1.62%台まで低下している。ラガルドECB総裁の長期金利の上昇に対するけん制も影響したとみられるが、強気の米雇用統計を受けた後の米長期金利に対する警戒が、その後の金利低下につながったと考えられる。

 第2四半期における米景気回復期待から、米長期金利の一段の上昇が想定されていたが、それにブレーキがかかっており、金にとっては第2四半期において、インフレヘッジとして、買いやすくなったともいえる。NY株価は引き続き、高い水準にあることから、インフレ観測は根強い。

NY金期近6月限

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト
1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。
現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。
商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。
http://www.fujitomi.co.jp/