トウモロコシはボラティリティの高い市場に

著者:齋藤 和彦
 シカゴトウモロコシのボラティリティが高まっており、5月25日にストップ安を示現したと思えば、27日にはストップ高を付けるなど、波乱の様相をみせている。

 5月前半には、米コーンベルトでのトウモロコシの順調な作付と生育に理想的な天候を嫌気して、シカゴトウモロコシは第1波の下げを演じた。

 その後はもみ合いをみせつつ、5月24日から地合いまた悪化させたが、主産地のトウモロコシの作柄が極めて良好だったこと、中国による国内の商品市場への規制強化を嫌気して、第2波の急落をもたらしていた。

 まだ、全米ベースの作柄状況は発表されていないが、州別のクロップレポートで作柄状況が把握できる。優と良の合計は、アイオワが78%、イリノイが71%(前年同期55%)となっている。生育に理想的な天候によってもたらされた良好な作柄状況を認識して、25日のストップ安の大きな下げ要因だったといえる。

 また、中国はインフレ抑制のため、商品市場への規制強化を実施している。これが、中国による米国からのトウモロコシ輸入にも影響を与えるとの憶測につながり、シカゴトウモロコシからのファンド資金の引き揚げにつながったとみられる。この規制強化によって、非鉄も一時、大幅安を強いられていた。

 しかし、27日には一転してシカゴトウモロコシはストップ高を付けた。前日、安値から20セント以上も戻りをみせたことで、チャート上での下ヒゲの長い形となり、目先の底入れ観測が台頭。加えて、ブラジルの二期作目のトウモロコシの一段の減産観測も支援材料になっていた。

CBOTトウモロコシ期近7月限日足と20日移動平均線

このコラムの著者

齋藤 和彦(サイトウ カズヒコ)

株式会社フジトミ 情報サービス室 チーフアナリスト
1990年カネツ商事に入社。1994年にカネツ投資顧問に転籍し、2004年にインテレス・キャピタル・マネージメントに移る。
現在のフジトミに2009年に移るまで、15年近く投資顧問に在籍し、ここで情報提供やファンド運用を手掛ける。
商品アナリストとしてはそれ以上の実績を有する。ファンダメンタルズ・テクニカル両面を重要視するが、その時の相場の味に注目し、分析を手掛ける。
http://www.fujitomi.co.jp/