<来週の注目材料>協調減産延長へ~OPEC総会

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 来週30日にウィーンでOPEC総会が開かれます。その前後にOPEC及びロシアなど非OPEC主要産油国が協議を行い、来年3月末が期限となっている現行の協調減産について来年末を目途とした延長について話し合いがもたれます。

 注目は来年3月末が期限となっているPEC・非OPECの協調減産の延長。一時に比べ価格は戻ってきていますが、供給過剰懸念は消えておらず、米国のシェールオイル生産拡大への懸念もある中で、協調減産が延長されるという見通しが広がっています。

 キーとなる国の一つロシアのノバク・エネルギー相は24日、同国のニュース専門チャンネルRBCでのインタビューですべての関係国が減産の延長を支持しており、ロシアも支持と発言しました。

 また、今週行われていたサウジアラビアとロシアの関係者会談では、30日の会合で協調減産延長合意を発表することの重要性を確認し、概要については合意したと匿名関係者情報として報じられています。

 もっとも、詳細についての意見の違いは残っており、合意発表予定の30日に向けて調整が続きます。27日以降主要産油国の関係者がウィーン入りして協議を続けると見られ、週前半から同問題が大きなポイントとなりそうです。

 協調減産に合意で、来年末までの減産が確定すると原油高から、カナダ買いの動きが期待されます。

 カナダは今回の会合には参加していませんが、生産量で世界第4位、埋蔵量で世界第2位といわれており、先進国では唯一原油の純輸出国(輸出>輸入)となっています。(米国の方が生産ははるかに多いですが、消費も多く、ネットでマイナスです)

 また、原油高の動きが継続すると、その他商品の国債価格にも好影響となり、資源国通貨全般の買いを支える可能性があります。

 特に豪ドルや南アランドなどは石油の代替作用が大きい石炭の輸出が大きくなっているため、影響が大きいです。

 協調減産合意でリスク要因が後退という認識からは円売りが出る可能性があり、カナダ円、豪ドル円などの上昇が期待されます。


minakbuPRESS山岡和雅 

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