株価指数先物【引け後コメント】適正な調整の範囲内だが、目先調整リスクを意識する必要も

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪3月限
日経225先物 28460 -350 (-1.21%)
TOPIX先物 1852.0 -23.5 (-1.25%)

 日経225先物(3月限)は前日比350円安の2万8460円で取引を終了。寄り付きは2万8840円とシカゴ先物清算値(2万8850円)にサヤ寄せして始まり、開始直後につけた2万8900円を高値に利益確定の流れとなった。バイデン米次期大統領による経済対策案が発表され、概ね予想通りの内容だったことやグローベックスでNYダウ、S&P500、ナスダック100先物のいずれも下げていたことが影響したようだ。前場半ばに2万8580円まで下げ、その後しばらくは2万8580円から2万8670円辺りで下げ渋ったが、後場に入ると再び下げ幅を広げ、現物の大引け後には2万8440円まで下げている。新型コロナウイルスの感染者が都内で新たに2000人を超えたことも売りを誘った形であろう。

 急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒される中で、バイデン米次期大統領による経済対策案が想定内だったこともあり、利食いのタイミングとなったようだ。東証1部の売買高は12億4900万株にとどまり、売買代金も3兆円を下回る状況であり、売り仕掛け的な動きというよりは適正な調整の範囲内であろう。ただし、過熱感が警戒される中では目先的に調整リスクを意識しておく必要はあるだろう。日中の値の振れ方も大きくなってきており、ポジションを大きく傾けづらいため、スプレッドを狙ったNTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)が有効との見方は継続。なお、NT倍率は先物中心限月で一時15.40倍まで上昇し最高値を更新している。

 手口面では、日経225先物はゴールドマンが1610枚、シティが1290枚の売り越しに対して、SBIが920枚、ソジェンが740枚、三菱UFJが740枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが1480枚、クレディスイスが1020枚、バークレイズが1010枚程度の売り越しに対して、みずほが2060枚程度の買い越しだった。みずほは日銀のETF買い入れに伴う買い需要とみられる。

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