JPモルガンが10-12月期決算(第4四半期)を発表しており、1株利益が予想を大きく上回り過去最高となった。営業収益も予想を上回っている。パンデミックによる融資先の債務不履行へのリスクに対応して、前四半期までは貸倒引当金を積み増していたが、先行きへの不透明感が改善したため、貸倒引当金の戻入れを18.9億ドル実施している。これが1株利益を予想以上に押し上げた。市場は貸倒引当金を積み増すと見ていた。ダイモンCEOは「ワクチンと景気刺激策の展開が戻し入れにつながった」と述べている。 また、投資銀行部門の収益が予想を上回ったことや、FICCや株式のトレーディング収益が予想範囲内ではあるが、好調だったことも寄与。 しかし、株価は下落。本日は米国債利回りが低下していることもあるが、上半期のカードローンの返済リスクに言及し、慎重な見方を示したことや、第1四半期の投資銀行部門の収益にも慎重な見方を示した。ただ、1月のトレーディング収益に関しては、いまのところ堅調とも言及。カードローンについては、下期には伸びが加速すると見込んでいる。 (10-12月・第4四半期) ・1株利益(調整後):3.79ドル(予想:2.62ドル) ・営業収益(調整後):301.6億ドル(予想:286.5億ドル) FICCトレーディング:39.5億ドル(予想:39.2億ドル) 株式トレーディング:19.9億ドル(17.9億ドル) 投資銀行:25.0億ドル(予想:20.6億ドル) ・貸倒引当金戻入:18.9億ドル(予想:-13.9億ドル) (NY時間09:43) JPモルガン 141.53(+0.36 +0.26%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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