今週のドル円は戻り売りが強まり、一時109円ちょうど付近まで一気に下落している。イースター明けで本格的に第2四半期の取引が始まったが、為替市場は第1四半期のドル高の巻き戻しが優勢となっている。 米国債利回りも上げを一服させ、市場も第1四半期で、パンデミック後の今年の米経済をある程度織り込んだ面もありそうだ。特に先週の米雇用統計と今週のISM非製造業景気指数がかなり強かったにもかかわらず、市場がまるで反応しなかったことがロング勢の利益確定売りを誘発したのであろう。 確率もその動きを反映して上値期待を一気に後退させている。来週以降4月30日までに、第1四半期で未達となった111円に到達する確率は前週の86.2%から一気に39.3%まで急低下した。一方、下値の108円に到達する確率は前週の14.6%から28.9%に上昇している。 依然として上値期待は下値期待を若干上回ってはいるが、その差は一気に縮まり、5月末までならば、111円と108円の確率は50%台で並んでいる。 一旦、期待値を均衡点に戻し、次の展開を待ちたいといった雰囲気になっているのかもしれない。 ◆来週以降4月30日までに各ポイントを1度でも付ける確率 ()は先週末 113円: 3.5%(20.7%) 112円:13.8%(46.9%) 111円:39.3%(86.2%) 109.41円(週末終値) 108円:28.9%(14.6%) 107円: 8.8%( 4.4%) 106円: 1.8%( 1.0%) ◆来週以降5月30日までに各ポイントを1度でも付ける確率 ()は先週末 115円: 3.1%(10.5%) 114円: 7.8%(21.0%) 113円:17.2%(37.7%) 112円:33.5%(61.3%) 111円:57.8%(90.3%) 109.41円(週末終値) 108円:50.2%(31.9%) 107円:27.8%(16.8%) 106円:13.3%( 7.7%) 105円: 5.4%( 3.1%) ※ドル円のオプション取引から算出 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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