◎〔米欧石油市況・詳報〕2年ぶり高値=需要増見込む(10日)

配信元:時事通信社
著者:JIJI PRESS
 【ニューヨーク・ロイター時事】10日の米欧石油市場の原油相場は上昇し、荒い値動きの中で約2年ぶり高値を付けた。米国の週間新規失業保険申請件数が、昨年の新型コロナウイルスの感染第1波以来の低水準まで減少したことを受け、需要が力強く伸びるとの楽観的見方が広がった。
 英国産標準油種ブレント先物の中心限月8月きり清算値(終値に相当)は、前日比0.30ドル(0.4%)高の1バレル=72.52ドル。米国産標準油種WTIの中心限月7月きりは0.33ドル(0.5%)高の1バレル=70.29ドル。ブレントは2019年5月以来、WTIは18年10月以来の高値となった。相場は米国がイランの石油当局者に科した制裁を解除したとの報道を受けて一時下落したものの、その後値を戻した。
 米財務省は、制裁解除の対象となったのはイランの元高官3人とイラン製石油化学製品の取引に関与した2社であると説明。関係者はロイター通信に対し、この手続きが「定型的な」もので、核合意再建をめぐる協議とは無関係であると語った。
 ライスタッド・エナジーのアナリスト、ルイーズ・ディクソン氏は「このところの(米国の)雇用指標が、景気回復の加速を示す明るい兆しなのは間違いない。経済活動の活発化でエネルギー需要が増加するのは必然であり、景気改善は陸運や空運の増加に必要な前提条件だ」と分析した。
 アゲイン・キャピタル(米ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「原油相場はまだ上昇する。需要は増加する見通しで、供給は十分に追い付いていない」と予想。半面、市場が「相対的な需給の引き締まりを完璧に織り込んだ」との見方を示し、この日の一時的な相場下落が「イランや(石油輸出国機構=OPEC=に非加盟産油国を加えた)OPECプラスが供給を増やした場合に何が起こり得るか」を示したと指摘した。(了)
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