◎〔週間見通し〕NY金、米長期金利上昇で弱含み=ニッセイ基礎研・上野氏

配信元:時事通信社
著者:JIJI PRESS
 上野剛志・ニッセイ基礎研究所上席エコノミスト=ニューヨーク金相場は弱含みとなりそうだ。予想レンジは1オンス=1860〜1920ドル。堅調な米経済指標を背景に、下がり過ぎた米長期金利が上昇することで、金相場の上値は抑えられるだろう。
 10日に発表された5月の米消費者物価指数(CPI)は予想を上回る上昇となり、NY金相場を支えたが、今後の上昇圧力は鈍るとみている。これは、米CPIが昨年6月から上向きに転じており、来月以降はいわゆる「ベース効果」が弱まるためだ。
 来週は5月の米卸売物価、6月の米NY州製造業景況指数、5月の米鉱工業生産などの経済指標が発表される。いずれも堅調な内容が予想される上に、米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒感もあり、1.43%まで低下し下げ過ぎとの見方が強まっている米10年債利回りは上昇に転じるだろう。
 FOMCでは、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が、テーパリング(資産購入規模の縮小)の議論開始の可能性に言及する一方、利上げは急がない姿勢を強調するとみている。注目点は3カ月ぶりに示される経済見通しと、利上げ時期に関するドットチャートだ。
 経済見通しは前回よりも上方修正され、ドットチャートは2023年内の利上げを見込むメンバーが前回の7人から若干増えるだろう。「23年内利上げ」派が2人増にとどまれば、市場への影響は限定的だが、3人増えて参加メンバー18人の過半数に達した場合、金利が急上昇し、株安とNY金安が同時に進むリスクもある。(了)
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