【これからの見通し】ドル安推移も値動きは落ち着きつつあるイメージ、きょうは英財政計画の発表

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】ドル安推移も値動きは落ち着きつつあるイメージ、きょうは英財政計画の発表

 ドル相場は引き続きドル安方向を指向している。米金融当局の今後の動向については、12月会合の50bp利上げ幅がほぼコンセンサスとなり、来年の利上げペース鈍化観測も主流になってきている。一方で、あくまでもインフレを抑制の目標達成には引き続き利上げが必要。市場でのターミナルレート水準の観測は依然として5%前後に高止まりしている。つまり、毎回の会合での利上げ幅は75bpからは今後縮小するものの、いつまで、どこまで利上げし続けるのかはまだコンセンサスが形成されていない。ただ、極端な見方は次第に減っているようでもある。ドル安の推移も次第に緩やかになることが見込まれそうだ。

 きょうはハント英財務相が中期財政計画を発表する。事前に増税を含んだ財政緊縮的な施策となることが想定されている。トラス前政権下での財源無き大幅減税策が、あまりにも英国の信認を損ねたことが意識されているようだ。ただ、高インフレのもとで景気後退が必至とみられるなか、景気テコ入れ策としてはいかがなものか。市場の反応は不透明だが、英国債、英株式、ポンド相場それぞれの動きをチェックしておきたいところだ。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、香港失業率(10月)、ユーロ圏消費者物価指数(確報)(10月)、米住宅着工件数(10月)、米住宅建築許可件数(10月)、米新規失業保険申請件数(11/06 - 11/12)、米フィラデルフィア連銀景況指数(11月)など。

 発言イベント関連では、ピル英中銀チーフエコノミスト、テンレイロ英中銀委員など英中銀高官らの講演が予定されている。英秋季財政報告(中期財政計画)とともに注目したい。ブラード・セントルイス連銀総裁、ボウマンFRB理事、メスター・クリーブランド連銀総裁、ジェファーソンFRB理事、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁、など米金融当局者らの講演なども数多く予定されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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