中国経済の予想より早い再開は目先の成長を圧迫する可能性

　中国での予想よりも早い経済活動再開は目先の成長に圧力をかける可能性があるとの指摘も出ている。しかし、来年の中国経済の成長は穏やかながら上方振れる可能性があるという。中国当局はきのう、新たな緩和措置を発表し、ゼロコロナ政策からの脱却に向けた準備を一段と進めた。

　患者数増加に対する政府の政策転換は、経済再開の初期には、感染急増、一時的な労働力不足、サプライチェーンの混乱などが見込まれるという。ただ、消費やサービスへの押し上げ効果は早い時期に期待できるとしている。

　一方、別の見方では、中国経済は来年半ばに回復に向かう可能性を指摘する声も出ている。この冬は不安定な展開も予想されるが、来年半ばからは回復軌道に乗る可能性が高いという。今後数カ月は寒い季節に感染者が急増するのを防ぐために中国の地元当局が規制を強化する可能性があるが、おそらく４月までには適切に再開されるとしている。

　過去２年間に渡る民間企業への規制強化を経て、中国当局は再び経済成長に焦点を移すと予想。不振にあえぐ中国の不動産市場に対する政府の救済計画や、政府の監視の目が厳しくなっていたフィンテック分野に対する規制緩和が期待できるという。

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美

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