穀物4品見通し=コーンは需給緩和見通しやブラジルの生育環境改善受け低迷

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
<大豆>
 シカゴ大豆3月限は売り優勢の足取りが続き15日の取引で1160.25セントま
で下落し、昨年6月1日以来の水準まで軟化した、
 アルゼンチンでまとまった雨量を伴う降雨となり高温乾燥に対する警戒感が和らぐと
同時に、米利下げ観測後退とこれを受けたドル高止まりが重石になっている。さらに
米農務省(USDA)穀物展望会議(アウトルックフォーラム)において米国産大豆
24/25年度の需給緩和見通しが示されたことも重石になるなど、買いのきっかけと
なる材料に乏しい。15日の終値で14日間の相対力指数(RSI)が30まで低下
し、売り過剰感が台頭しつつある。自律修正高場面では、1170セント台で戻り売り
が待ち受けると予想。期近つなぎ足で2021年11月の安値1171.25セントを
下回っており、1150セント台まで下値の余地有りとみる。
<コーン>
 シカゴコーン3月限は一代の安値を更新する場面が続いている。15日の取引では
471.25セントまで軟化。
 アルゼンチンからの供給増加見通しに加え、ブラジルでは降雨が発生しサフリーニャ
コーンの作付け期の乾燥懸念が緩和された。また、米国の利下げ観測後退によりドル高
傾向が続いていることで米国のコーン輸出が圧迫されるとの懸念が強い。
 この状況に加え、米農務省(USDA)が穀物展望会議(アウトルックフォーラム)
において米国産コーン期末在庫量は23/24年度末より28%増加した25億320
0万Buに、期末在庫率は17.2%に達するとの需給緩和見通しを示したことで需給
要因は一段と弱気になっている。
 買いの手がかりに乏しい状況にあり、再度、一代の安値を更新する可能性を含んだ低
迷場面が。ただ15日の引け時点で14日間の相対力指数(RSI)が22台まで低下
し、売り過剰感を示し、自律反発はあっても不思議ではない。
<小豆>
 取組はゼロのままであり、手出し難が続いている。
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