貴金属は、続伸して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢とな ろう。プラチナ系貴金属(PGM)もニューヨーク高を受けて堅調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は9.17ドル高の 2013.19ドル、銀が44セント高の2340セント、プラチナが11.75ドル 高の908.20ドル、パラジウムは6.92ドル高の950.09ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=150.10/12円で、前営業日の 大引け時点から0.14円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が9718円前後、銀は111.1円前後、プラチナは 4365円前後、パラジウムは4500円前後。 【NY金はドル高一服で買い戻される】 金は前週末の海外市場では、米生産者物価指数(PPI)が予想以上となったが、ド ル高一服を受けて買い戻された。 金はドル高一服が支援要因になった。1月の米生産者物価指数(PPI)は前月比 0.3%上昇となった。市場予想の0.1%を上回り、2023年8月以来の伸びとな った。発表直後はドル高に振れたが、連休を控えてドルの手じまい売りが出ると、金は 地合いを引き締めた。1月の米一戸建て住宅の着工件数は年率換算で前月比4.7%減 の100万4000戸だった。厳しい天候条件が、住宅建設全体の大部分を占める一戸 建ての新規着工を妨げた可能性が高い。2月の米ミシガン大消費者信頼感指数速報値は 79.6と1月の79.0から上昇した。ただ予想の80.0は下回った。米サンフラ ンシスコ地区連銀のデイリー総裁は、米国のインフレ率は「目覚ましい」進展を見せて いるが、安定した物価を確保するためには「まだやるべきことがある」とし、利下げの タイミングではないことを示唆した。 エジプトはイスラエルがパレスチナ自治区ガザ最南部ラファに侵攻した際に備え、脱 出するパレスチナ難民を収容できる施設を整えた場所をガザとの境界付近に構築してい る。イスラエルの戦時内閣に加わっているガンツ前国防相は、人質が3月第2週ごろに 始まるラマダンまでに解放されない場合はラファに戦闘を拡大すると述べた。 銀は前週末の海外市場では、ドル高一服や金堅調を受けて押し目を買われた。 【NYプラチナはドル高一服が支援】 プラチナは前週末の海外市場では、ドル高一服を受けて押し目を買われた。 プラチナはドル高一服が支援要因になった。1月の米生産者物価指数(PPI)が予 想以上の伸びどとなったが、連休を控えてドル高が一服した。一方、中国の春節連休中 の旅行・消費支出は、新型コロナ禍前の水準を上回った。中国経済の先行き懸念から株 安に振れたが、個人消費の堅調を受けて中国株が上昇する可能性がある。上海プラチナ の動向も確認したい。中国当局の対策も焦点である。 <今日の予定> ●米国(大統領の日) ・機械受注 2023年12月(内閣府) ・英住宅価格指数 2024年2月(ライトムーブ) MINKABU PRESS 東海林勇行
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