貴金属は、反落して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク安を受けて売り優勢とな ろう。プラチナ系貴金属(PGM)もニューヨーク安を受けて軟調となろう。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は4.11ドル安の 2025.55ドル、銀が25セント安の2286セント、プラチナが25.00ドル 安の880.50ドル、パラジウムは31.93ドル安の953.02ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=145.29/31円で、前営業日の 大引け時点から0.28円の円安。 先限の寄り付き目安は、金が9783円前後、銀は111.0円前後、プラチナは 4305円前後、パラジウムは4700円前後。 【NY金は米国債の利回り上昇が圧迫】 金はきのうの海外市場では、米国債の利回り上昇を受けて売り優勢となった。 金は米国債の利回り上昇が圧迫要因になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議 事録の発表を控えて米国債の利回りが上昇した。20年債入札が不調となったことも上 昇要因となった。米FOMC議事録では、金利をいつまで現行水準に維持すべきかに不 透明感が存在する中、政策担当者の大半が尚早な利下げに対する懸念を示していたこと が分かった。発表直後はドル高となったが、予想の範囲内であったことからドル高は一 服した。CMEのフェドウォッチで、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始は6月 との見方に変わりはない。 イスラエルのネタニヤフ首相とスモトリッチ財務相は、パレスチナ自治区ガザで拘束 されている人質について、解放のために代償を支払うことはないとの考えを示した。一 方、米国は、国際司法裁判所(ICJ)はパレスチナ自治区からのイスラエル軍の無条 件撤退を命じるべきではないとの見解を示した。 銀はきのうの海外市場では、米国債の利回り上昇や金軟調を受けて売り優勢となっ た。 【プラチナはドル安一服や米国債の利回り上昇が圧迫】 プラチナはきのうの海外市場では、ドル安一服や米国債の利回り上昇を受けて軟調と なった。 プラチナはドル安一服や米国債の利回り上昇が圧迫要因になった。欧州中央銀行(E CB)政策委員会メンバーのウンシュ・ベルギー中銀総裁は、一部が予想するほどEC Bは早急に利下げしない可能性があると述べた。ドイツ政府は、2024年の経済成長 率は0.2%になるとし、従来見通しの1.3%から大幅に下方修正した。世界的な需 要低迷、地政学的な不確実性、インフレ率の高止まりなどを反映した。また米連邦公開 市場委員会(FOMC)議事録の発表を控えて米国債の利回りが上昇した。 中国は、有力機関投資家が、株式の取引日の開始直後と終了間際に保有株式を減らす ことを禁止した。証券監督当局が主要な資産運用会社や証券会社の自己勘定取引部門に 指示した。上海株は上昇しており、今後の動向を確認したい。 <今日の予定> ・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2024年2月速報(Markit) ・ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数 2024年2月速報(Markit) ・ユーロ圏消費者物価指数 2024年1月確報(EUROSTAT) ・米新規失業保険申請件数(労働省) ・米中古住宅販売統計 2024年1月(全米不動産協会) MINKABU PRESS 東海林勇行
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