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ゴム先物取引の魅力

こんなところに注目

ゴムには天然ゴムと合成ゴムがあります。国際ゴム研究会(IRSG=International Rubber Study Group)の統計によると、2013年の全世界のゴム消費量のうち天然ゴムが占める割合はおよそ4割、合成ゴムはおよそ6割でした。
OSEで取引されているゴムは天然ゴムです。天然ゴムの価格は、主産地・東南アジアの天候の影響を受けます。一方で合成ゴムの原料である原油の高騰は、合成ゴムの需要を割安な天然ゴムにシフトさせますし、その逆も起こります。またゴム需要の多くを占める自動車タイヤの売れ行きにも関係があります。自然や世界の経済現象を読みながら価格を推理する楽しさがゴム先物取引の魅力です。

天然ゴムの生産地域

レバレッジ

FX取引が一般的に1万通貨単位(1万米ドル、1万豪ドルなど)の取引であるように、ゴム先物取引も取引単位は5,000s単位と決められています(ちなみに5,000sは自動車タイヤならおよそ500本ぶんに相当)。仮にゴム価格が1sあたり250円なら、ざっと125万円をめぐる取引になりますが、ゴム先物取引で必要な資金はその3〜5%程度の取引証拠金だけです(最低5万5000円=平成26年5月末現在)。これを「レバレッジ」と呼びますが、FX取引と同様に、ゴム先物取引は少ない資金で大きな取引ができるメリットがあります。

ゴムの主要生産国内訳・ゴムの主要消費国内訳

「売り」からも「買い」からも

ゴムの価格は上がったり、下がったりを繰り返しながら、日々変動しています。ゴム先物取引では、将来、ゴム価格が値上がりすると思えば『買い』から取引を始めて期限内に『転売』します。逆に、将来、ゴム価格が値下がりすると思えば『売り』から取引を始めて期限内に『買い戻す』ことにより利益の獲得につなげます。値上がり場面だけではなく、値下がりの場面でも、利益を得ることができるシステムが確立されていることがゴム先物取引の大きな魅力のひとつです。

売買の概念図

リスクはコントロールできる

同じレバレッジ取引のFX取引がそうであるように、ゴム先物取引も少額の投資で大きな利益を得られる可能性がある一方、損失を被るリスクもあります。しかし、利益の可能性とリスクの大きさは必ずしも同じではありません。さまざまな工夫でリスクをコントロールできるからです。積極的にリスクを取って大きなリターンを狙うことも、リスクを抑えつつ、そのリスクに見合ったリターンを狙うことも可能です。
一番単純でありながら効果的とされるのが「取引ルールを決める」ことです。トレードで損をする典型的なパターンは、損切りができずに、いつの間にか自分の許容範囲を越した損を抱えてしまうこと。あらかじめ「いくら以上損になったら取引をやめる」というルールを決めて、それを守るだけでも大きな違いがあります。
より技術的な話をすると、「サヤ取り(スプレッド取引)」と呼ばれる取引戦略もあります。取引限月間の価格差に注目し、過去の平均と比べて大きくなったり小さくなったりした時に、割高な商品を売ると同時に割安な商品を買います。価格差が平年並みに回復すれば利益を得ることができるという方法です。

透明性と公平性

ゴム先物取引はOSEで取引されています。OSEは経済産業大臣と農林水産大臣の許可のもとに運営されている公設の商品先物市場です。OSEの取引市場にはさまざまな立場の人々が参加しています。個人投資家はもちろん、各国のゴム生産者、出業者、輸入業者、加工業者などです。そうした人々が同じ条件で取引をしています。そして、その取引の過程はだれでもコンピュータの画面を通して閲覧が可能です。OSEの先物取引価格は、公平かつ公正な価格として、リアルタイムで世界に向けて発信されています。

商品先物市場の健全性の維持