シカゴ大豆市況=期近から大幅反落、強気な輸出もブラジルの天候改善が相殺

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2024/01   1,385.00    1,387.75    1,353.75    1,360.25     -24.75
   2024/03   1,399.00    1,402.00    1,368.00    1,375.00     -24.50
   2024/05   1,410.00    1,413.25    1,379.50    1,386.50     -24.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       264,237        213,927         746,033  (+  7,838)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(11月9日までの週)
 大 豆:391万8400トン(事前予想レンジ:290万〜450万トン)
 大豆粕: 14万4800トン(事前予想レンジ: 10万〜 50万トン)
 大豆油:    3400トン(事前予想レンジ:  0〜   1万トン)
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*米気象庁発表の6−10日予報(11月22日−11月26日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る。
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 大豆は期近から大幅下落。終値の前日比は24.75〜15.50セント安。中心限
月の期近1月限の終値は前日比24.75セント安の1360.25セント。
 1月限はブラジル中部産地での降雨見通しが強まるなかで、同国の乾燥懸念が後退し
たことが弱材料となった。この日は米農務省(USDA)が大口成約を発表するなど強
気な要因も見受けられたがアルゼンチンが生産量予測を引き上げたことも重石となって
輸出に対する反応は乏しく、軒並み2ケタ安となった。

 1月限は1385セントで取引を開始した後のアジアの時間帯の時間外取引で
1382セントを下値支持線とする高もみとなり、この中で1387.75セントの高
値を付けた。欧州の時間帯を迎えると地合いが軟化し、シカゴの時間帯には1353.
75セントの安値まで軟化。安値を離れた後に1370セントまで戻したが、戻り待ち
の売りを受けて安値圏で終了。1370セントの上値抵抗を意識させる足取りとなっ
た。

 米農務省(USDA)が発表した11月9日までの週間純輸出成約高は391万
8400トンに達したが、事前の予想の範囲内だった。前週は108万2000トンだ
った。今年度の累計純輸出成約高は2326万9100トンで、前年度同期の3222
万8300トンを約46%下回っている。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 南部では引き続きまとまった雨量を伴う降雨となっている。今後数日は同様に雨が降
り続き、洪水が発生するリスクが高い。なお、この雨は今週末から来週にかけて次第に
北上し、天気に変化が出てくる見込み。ただ、時おりまとまった雨量を伴う雨は降る
見込み。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 最高気温が38℃前後に達する高温乾燥が続いている。高温乾燥は穀物にストレスを
与えると同時に、一部の大豆の再作付が必要になると見られる。今後数日は引き続き高
温乾燥になるが、週末から翌週にかけて低気圧が南部から北上してくることで、雨が期
待される。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 今後数週間は散発的な降雨が降り続き、これに伴い産地の土壌水分は潤沢な状態が続
くだろう。北西部では乾燥状態が残るとはいえ、概ね乾燥から改善に向かっている。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 アルゼンチン産地では生育初期段階で乾燥に悩まされたが、この数週間は散発的な降
雨が降り続き、これに伴い土壌水分の回復や生育環境の改善が打名が割れる見込み。
米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 今週は16日と17日に寒冷前線が通過するが、多くの地域で降雨は発生しないが、
週末には多くの地域で散発的な降雨が発生する見込み。寒冷前線通過後には冷え込みが
予想される。

 大豆製品は、大豆粕は共に大幅安の大豆に追随。期近の12月限は前日比2.40ド
ル安の466.80ドルで終了。
今日の材料
・ブラジル南部産地では雨がちな天候続き洪水・冠水リスクが高まる。
・ブラジル中部および北部産地では引き続き高温乾燥に。
・アルゼンチンでは穀物の生育に適した天候が広がる。
・USDA発表の11月9日までの週間純輸出成約高は391万8400トンに達した
 が、事前の予想の範囲内。
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