第9回『小次郎講師の使える テクニカル分析講座、実践編』
□さて、『小次郎講師の使えるテクニカル講座』略して『コジテク』、おかげ様で人気がいいようで、方々で楽しみにしていますと声をかけてもらうようになった。感謝。
■「移動平均線ソムリエのムサシです。『面白くてためになる』と評判のようです。僕も頑張らなきゃ。」
□君は頑張らなくていい。
■「そんな!『面白くて』は僕の担当ですよ。」
□そういう担当じゃないから。それにそういう担当いらないし。
■「つ、冷たい。ひとでなし!」
□ゴホン。話を進める。本日は移動平均線の5回目。移動平均線の複数使いの中編だ。
前編では短期移動平均線(以下短期線)と中期移動平均線(以下中期線)の二本使いを解説したが、これからは中期移動平均線と長期移動平均線(以下長期線)を使うケースをお話する。こちらが実はとても大事。移動平均線というとゴールデンクロス・デッドクロスにばかり目を奪われるが、実際にはこちらの方が役に立ったりする。
□ということでムサシ君、今回は理解度をテストしながら進めたい。
■「げげ、て、てすとですと?」
□しゃれじゃないだろうな?まあいい。

これは20日移動平均線(以下20日線)のある日をピックアップした図だ。この二つ図を見てそれぞれの過去20日間のトレンドを教えてくれ。
■「そんな、この二点だけで過去20日の動きがわかるんなら神様じゃないですか。」
□言っとくけど、これは復習だよ。時間がもったいないので答えるが、図Aは上昇トレンド、図Bは下降トレンドだということがわかる。(下図参照)

20日移動平均は過去20日の平均値。価格はもちろん現在の価格。図Aのようにその移動平均が下にあり価格が上にあるということは、下から現在の価格のところへ上昇してきたということがわかる。
逆に図Bのように移動平均が上にあり、価格が下にあると、上から現在の価格のところに下落してきたというのがわかる。
■「なあるほど」
□ここまでは復習。理解はいいかな?
■「なんとか」