第40回、一目均衡表その11、「先行スパン1を極める。」

「小次郎講師の使えるテクニカル分析講座、実践編」第40回



□皆さん、こんにちは。さて「コジテク」と呼ばれるこの講座も気が付けば連載40回目。長期連載になれたのも読者の皆さんの暖かいご声援があったればこそ。感謝。


■助手のムサシです。これからも連載400回を目指して頑張りましょう。

□ 15年はかかるぞ。ま、ギネスブック挑戦を目指して頑張るか。ということで本日は一目均衡表徹底解説の11回目「先行スパン1」を解説したい。これは一目均衡表の5つの線の中でも一番難易度の高い線。

■よろしくお願いします。
 

 第11章 先行スパン1を極める 

1、計算式を覚える

□まずは例によって計算式をマスターしよう。
【計算式】 先行スパン1= ( 基準線 + 転換線 ) ÷ 2 ※上記計算式で計算された数値を本日を含めて26日将来に描画。
先行スパン2と同様、26日将来にずらして描画するというところがポイント。 ■なるほど □一目均衡表は週足・月足のような期間が長いものでも、15分足・5分足と言った期間が短いものでも同様に使える。だから正しい表記は「26本将来に描画」ということ。そして基準線と転換線を足して2で割るということは「半値」を表わす。つまり先行スパン1は半値線である転換線と、同じく半値線である基準線の半値ということで、「変則半値線」と私は呼んでいる。
【変則半値線】 先行スパン1は基準線と転換線の半値を26本将来にずらして描画したもの。
 

2、計算式から何がわかるか?

□さて、ムサシ君、いつもの質問だが、この計算式から何がわかる? ■えーと、先行スパン1は・・・・基準線と転換線を足して2で割ったものを26本ずらして描いている・・・・と。 □そのままだ。 ■駄目ですか? □わからないときは図を書いてみる。これが鉄則。例によって安定下降していた価格が底を打って安定上昇に変わるという典型パターンを仮想で作ってみて、そのとき、先行スパン1・先行スパン2がどう動くかを検証してみる。 図 □こういう図を作ってみるといろんなことがよくわかる。前回勉強したように底を打ってから26日目に先行スパン2と交わる。長期(52日間)の下降トレンドの半値戻しの価格に、底から26日で到達する位置というのが先行スパン2の意味合いでしたね。 □そういうこと。それに対して先行スパン1だが、上記のような典型パターンでは底を打ってから17日目と18日目の間で価格が先行スパン1と交わる。 ■図にすると確かによくわかりますね。 □ということは先行スパン1は実は長期(52日間)の下げ相場に対する三分の一戻しの位置にあたる。
52日 ÷ 3 ≒ 17.5日
■なるほど。そうだったんですね。ということは逆に長期(52日間)の上昇に対しては、先行スパン1は三分の一押しの位置にあたるわけですね。 □そのとおり。