第29回『小次郎講師の使えるテクニカル分析講座、実践編』□皆さん、こんにちは。いよいよストキャスティクス(以下ストキャス)の最終回。今回は今までのストキャスの解説の中で漏れている話を補足していく。
■こんにちは。助手のムサシです。ストキャスもついに連載10回目ですよ。こんな詳しい解説、どこを探してもないと思うんですが、まだ漏れている話があるんですか? □まだまだあるんじゃよ。ストキャスの話だけしてもしょうがないから、本日で終わるが、もし続けたら後10回や20回くらい簡単だ。 ■恐ろしい。 □読者の皆さんにわかってもらいたいのは、テクニカル分析を極めるというのはそれだけ奥が深いということ。「ストキャスは売られすぎ買われすぎを示す指標です。何%以上が買われすぎです。何%以下が売られすぎです。」なんて表面的なことだけ覚えて、それで勝てるほどトレードの世界は甘くない。 ■でしょうね。 □但し、・・・勉強して極めていけば、おのずと達人への道が開ける。あらゆる分野で同じこと。道を極めよ! ■押忍(おす)。わかりました。つまりは極道ですね。頑張ります。 □ちょっと違うが。(><);・・・時間もないので始めるぞ。 まずは、「ヒンジ」と「フック」から。 ■「ヒツジ」と「ラクダ」? □全然違う!
1.ヒンジとは?
□これはストキャスの方向転換を先読みしようというもの。 ■ストキャスの方向転換ですか?トレンドの方向転換ではなくて? □トレンドが変化するとストキャスも方向転換する。つまりストキャスの方向転換を先読みすることにより結局はトレンド転換を先読みすることになるというもの。 ■なるほど。 □ストキャスの上昇トレンドが明確に緩やかになった状態、下降トレンドが明確に緩やかになった状態、これを「ヒンジ」と呼び、方向転換の予兆とわかる。ヒンジとは蝶番(ちょうつがい)のことだ。■方向転換するときにはその前に動きがゆるやかになるということですね。 □そゆこと。考えてみれば当たりまえだけどね。勢いよく上昇していたものが、上昇力が弱くなり、やがて下落に転じる。その上昇力が弱まったところを見つけ出そうというのがヒンジ。逆に勢いよく下降していたものが、下降力が弱くなり、やがて上昇に転じる。その下降力が弱まったところがヒンジ。 ■ストキャスには3つ線がありますが、これはどの線を見るんですか? □通常のストキャス(ファーストストキャス)では%D、スローストキャスではS%Dを見るのが一般的。 ■了解。