きょうの為替市場、NY時間に入ってドル円は買い戻しが活発化しており、一時149.75円付近まで戻している。この日発表の米新規失業保険申請件数が労働市場の底堅さを示したことや、ミシガン大消費者信頼感指数の確報値が上方修正されたことをきっかけにドルの買い戻しが強まっている。 米国債利回りの上昇と伴にドル円も買い戻しを強めている模様。米感謝祭に向けたロングポジションの調整も一巡し、下値では本邦の輸入企業の買いも観測。今月初めの米雇用統計から先週のインフレ指標までを受けた米国債利回りの下げも一服している。 むしろ、市場の関心は感謝祭ウィーク明け以降に移っている。市場は、FRBの利上げサイクルはすでに終了しており、来年第2四半期以降の利下げ開始で、ひとまず期待を着地させている。3月に利下げ開始の可能性も一部織り込んでいるようだが、確率的には25%程度といったところ。 しかし、米国の高金利を材料にしたドル買いが果たして今後も続くのか、それとも一旦終了なのかについては見解が分かれている。今後のデータ次第という言葉に尽きるのかもしれないが、インフレはまだ上振れリスクがあるというのがFRBの現時点での見解。 市場では、来年はドル安との見方も増えつつあるようだが、円安期待も根強い。主要国の中で唯一日銀だけが利上げを期待されているが、日銀が翌日物誘導金利の引き上げに舵を切ったからといって、せいぜい0.25%までという見方も少なくない。長期金利は1%超の水準もある程度許容というスタンスまで引き上げたが、来年は世界的に景気減速もしくは景気後退のシナリオが想定されている中で、2%の水準まで引き上げるのも難しいと見られている。 その場合、各国中銀との金利差はさほど縮小せず、円安は続くというのがドル円強気派の論拠。一方、FRBを始め各国中銀が利下げを開始すれば、その勢いに巻き込まれて円高が勢いを増すというのがドル円弱気派の論拠であろう。地政学的リスクもあるが、これはシナリオに入れることはできない。 いずれにしろ、いまはデータを確認するしかないのかもしれない。 USD/JPY 149.61 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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