【これからの見通し】円安とともにドル高の動きも、米金利見通しは不透明 今週は円安とともにドル高の動きが優勢になっている。円安については、日銀のマイナス金利解除観測が後退してきていることが主因とみられる。新NISA関連の外貨買いの思惑もこれに加わっているようだ。ただ、ドル円の値位置については注意すべき水準となっているようだ。 昨年11月13日高値151.91から12月28日安値140.25までの下落に対する半値(50%)戻しが146.08レベルとなっている。先週は146.41レベルに高値をつけたあと、144.36レベルまで一時反落。足元では再び146円台乗せとなっている。短期的には強い相場展開なのだが、再び半値戻し領域に入っていることで調整の動きも警戒されるところだ。 米金利見通しのテーマは、いつから利下げが開始されるのか、年内で何回の利下げが実施されるのか、といった点だろう。市場では3月利下げ開始観測が揺れ動いている状況だ。その不透明感を示すものとして、政策金利動向を反映するといわれる米2年債利回りは低下傾向を示している。一方で、ドル相場への影響度が大きいとされる米10年債利回りは再び上昇傾向を示している。この混とんとした状況を受けて、ドル指数は今年に入ってから方向性を見失っている。足元ではドル円の上伸に引きづられてややドル高の動きとなっているが、今後の流れを形成するのかどうかは判断に苦しむところだ。 米金融当局者らが利下げ開始についてどの程度の牽制球を投げてくるのかが注目されそうだ。きょうはウォラーFRB理事が経済見通しおよび金融政策について講演を行う。昨日は一連のECBのタカ派メンバーから、利下げ議論は時期尚早との論調が相次いでいた。中銀はデータを精査してから行動することが建前となっていることから、米当局者からも市場の先走った利下げ織り込みを抑制する発言が想定される。ただ、期待外れの発言の可能性もあり、その場合はドル安方向に揺る戻されよう。 その他の発言イベントは、ビルロワドガロー仏中銀総裁がダボス会議討論会に参加する。昨日のホルツマン・オーストリア中銀などのタカ派発言との対比はどうか。昨日ベイリー英中銀総裁が2024年経済見通し、英中銀と予算責任局(OBR)の予測との乖離、英国債などについて講演を行う。英中銀と予算責任局の予測は金利水準の前提などが異なることから結果に差がでている。ただ、全般的にインフレや金利の高止まりが印象付けられるようだと、ポンド買い圧力となることが考えられる。 この後の海外市場で発表される経済指標は、英雇用統計(12月)、ECB消費者インフレ期待(1年先・3年先)、ドイツ消費者物価指数(確報)(12月)、ドイツZEW景況感指数(1月)、カナダ住宅着工件数(12月)、カナダ消費者物価指数(12月)、米ニューヨーク連銀製造業景気指数(1月)など。 その他には、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーなどの米主要金融機関の決算発表が組まれている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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