石油週間見通し=Wボトム完成なら上昇期待、米ドライブシーズンへ向けて

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【前週のレビュー】ニューヨーク原油6月限は新月だった8日に76.89ドルの安値
を付けた後に反発。このまま上昇すれば、新月が押し目底だったということになるが、
まだ押し目底を付けたとの判断はしにくい。目先は80ドルを超えて一段高となるよう
な戻り基調が続くのか否かが注目されそうだとした。

【NY原油は7月限が79.50ドル上抜ければWボトム完成】
 ニューヨーク原油6月限は80ドルの節目が強い抵抗となった。6月限は21日に納
会を迎えるため、7月限が指標限月となるが、7月限のここまでのもみ合いレンジ高値
は10日の79.47ドルで、79.50ドルの節目を強い上値抵抗として推移してい
る。逆に安値は15日の76.36ドルと、8日の76.63ドルを割り込んだ。
 チャート的にこの2つの安値を起点として、ネックラインの79.47ドルを上抜く
と、ダブルボトム完成というのがセオリーとなる。その場合は80ドルの節目を上抜い
て行く可能性が高まりそうだ。上抜いた場合は満月の23日辺りに天井を付ける可能性
を考えておきたい。
 材料的には、ガザを巡るイスラエルとハマスが停戦協議が決裂したことで、材料とし
てのインパクトがいったん軽減するなか、後述する要因もあって、今後ドライブシーズ
ンに入る米国の国内需要が注目されている。
 また15日に発表された4月の米消費者物価指数(CPI)や米小売売上高の数値が
やや弱かったこともあり、年内の米利下げ開始観測が意識される流れで、16日にニュ
ーヨークダウ平均株価が史上初めて一時4万ドル台に乗せたことは原油には追い風とな
った。
 統計物では、石油輸出国機構(OPEC)月報では世界石油需要の伸びは据え置きと
なったが、国際エネルギー機関(IEA)月報では今年が下方修正されるなど、生産国
側と消費国側の見方で食い違いを見せている。

 外部要因を見ると、前述のようにニューヨークダウ平均株価は再び戻り高値を更新し
て、一時史上初めて4万ドル台に乗せた。
 ドルインデックスに関しては、ドル安が進展して104ポイント台割れもあったが、
直近は104ポイント台半ばまで戻している。
 原油にとってはともに追い風と言っても良い状況。

【米国、ドライブシーズン前にガソリン需要が増加】
 米国に目を移すと、13日に米自動車協会(AAA)が今月末の米メモリアルデーの
週末の自動車旅行者数が2000年の調査開始以来の最高水準になる見通しを発表する
なか、15日の米エネルギー情報局(EIA)の週報で、ガソリンの需要が日量887
万5000バレルまで増加して、製油所稼動率も90.4%と再び90%台に乗せたこ
とが好感された。米国のドライブシーズンは5月末のメモリアルデーから9月初めのレ
ーバーデーまでの期間とされ、この時期が最もガソリンの需要が高まる季節となる。
 なお原油在庫も前週比250万8000バレル減の4億5702万バレルと2週連続
で減少していた。

【今年の世界石油需要の伸び、OPECとIEAで見方に乖離】
 統計物では、まず14日のOPEC月報では、今年の世界石油需要の伸びが日量
225万バレル、来年が同185万バレルと、それぞれ前月が見通しを据え置かれた。
 一方15日のIEA月報では、同じ世界石油需要伸びが今年が同110万バレルと前
回から下方修正されたが、来年は120万バレルと若干上方修正された。
 相対的にOPECが強気の見方、IEAが弱気の見方と言えるが、とくに今年の需要
伸び見通しの乖離が大きくなっている。

【東京原油、ガソリンのテクニカル分析】
 東京原油の6番限である10月限はボリンジャーバンドの−1シグマ(7万6710
円辺り)を挟んだ高下。17日は再び引けでそれを上回った。
 ガソリン先限は名目値で8万3000円の横ばいが続いている。

【NY原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油6月限は76ドル台半ば〜79ドル台半ばの間のボックス圏の取
引。8日の安値76.63ドル、15日の安値76.36ドルをダブルボトムと見れ
ば、10日の高値79.47ドルがネックラインとなる。これを上抜けると、80ドル
が再び視野に入って来る。

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