<金> NY金期近12月限は7月25日に2398.2ドルまで値を落とした後は反発に転 じ、7月31日に2450ドルの節目を上抜いた。翌8月1日も堅調な足取りを維持し 2506.60ドルと一時的ながら2500ドル台を記録したうえ、終値ベースでは 2490.9ドルと7月18日以来の高水準に達している。 米国では7月30日から31日にかけて公開市場委員会(FOMC)が開催された。 今回のFOMCでは金利は据え置かれたものの、パウエル連邦準備理事会(FRB)議 長が9月に利下げを実施する可能性があることを明言したことで利下げ実施は確実との 見方が広がっている。 米国では6月の求人件数の縮小や失業率の4.1%への上昇などから米雇用情勢が緩 和に向かっているとの見方が広がっているが、米民間雇用サービス会社ADPの発表に よる7月全米雇用報告は、非農業部門の雇用者数の増加幅は事前予想の16万8000 人増に対し12万2000人増にとどまっていた。 米国のインフレが下げ渋る主因は、人手不足を解消するために賃金が引き上げられた ことで物価高を消化できる流れが形成されていたことにあったが、6月消費者物価指数 (CPI)でも構成要素に賃金が占める割合が大きいサービス部門の成長率の鈍化が認 められていたことで、雇用情勢の緩和がインフレ率の低下を促すとの期待が広がってい る。 この雇用情勢緩和とこれに伴うインフレ率の低下期待に加え、米国及び中国の経済先 行き不安や米大統領選の結果次第では激化する恐れがある米中関係、中国の景気先行き 不安などが安全資産としての金需要を刺激する可能性があることも金を支える要因にな っている。 NY金12月限はこれらの要因に支えられるなか、終値ベースでの2500ドル達成 を目指す足取りになりそう。これを達成できれば7月17日に付けた最高値2537. 7ドルが視野に入ってくる。 なお、2日に発表される雇用統計が注目要因で、非農業部門の雇用者数の増加幅に加 え、失業率、そして賃金上昇率が雇用情勢緩和を示唆する内容かどうかに注意したい。 <銀> NY銀9月限は2800セントを割り込んだ後、金の上昇もあって切り返しに転じて ている。ただ、8月1日には高値からは大きく値を崩して反落に転じるなど、上昇に対 する抵抗の強さを示唆する足取りになるなどチャート面では頭の重さを窺わせる足取り となっている。 利下げ着手期待や安全資産としての需要が買い支え要因となるなかNY金は高止まり すると見られるが、銀に関しては安全資産としての役割が乏しいこともあり上値が重い 状況が続きそうだ。 目先は2900セント前半が上値抵抗線として意識される足取りが見込まれる。 <白金> NY白金10月限は7月26日から31日にかけて続伸していたが、8月1日には反 落に転じた。7月18日から25日にかけての急落後の修正が一巡したとも見られる動 きとなっている。 中国の電気自動車(EV)は過剰生産状態にあるとの見方から欧米諸国で中国からの EV輸入関税が引き上げられるなどの措置が取られるなか、白金需要の先行きには不透 明感が強い。 1000ドルに向かって更に値位置を切り上げるための新たな手掛かりが見当たらな いだけにここからの上げ余地は限られそう。チャート面から21日移動平均が通る 988ドル辺りが目先の上値抵抗線になってくると見られる。 <パラジウム> NYパラジウム9月限は7月19日以降、870〜930ドルのレンジでの低迷が続 いている。他貴金属の動きに対する反応も薄く独自の足取りを展開しており、引き続き 900ドルを前後する低迷場面が想定される。 MINKABU PRESS
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