<金> NY金12月限は8月20日に2570.4ドルの史上最高値に達した後は反落に転 じながらも2550ドル前後を維持している。 ジャクソンホールでのパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の講演会を受けて9月 の米公開市場委員会(FOMC)での利下げ着手が確実視されると同時に、米雇用情勢 に対する警戒感が強まっていることが金価格を支える要因になっている。 米雇用情勢は7月雇用統計において失業率は事前予想の4.1%を上回る4.3%に 達してサーム・ルールに該当する内容となったうえ、今年3月時点の雇用者数は81万 8000人もの大幅下方修正が行われたことで、これまで予想されていた以上に実態は 弱い可能性が浮上している。 7月雇用統計に関してはハリケーンの影響による一時的な動きとの見方も浮上してい るが、これを確認するためには9月6日に発表される8月雇用統計を待つ必要がある。 8月雇用統計も7月に続いて厳しい内容だった場合には、米景気悪化に対する警戒感 が強まり、リスク回避の動きが強まる可能性がある。金に関してはリスク回避の動きを 受けて大きく下押される場面が見られたとしても、安全資産としての役割が意識される ようであれば逃避買い需要が刺激されることになりそうだ。 また、史上最高値近辺での高下が続いているにもかかわらずSPDRの金ETF残高 が増加傾向にあることも金を買い支える要因になってくると見られる。 目先はFRBの金融政策においてこれまでのインフレ率から雇用情勢へと焦点がシフ トしていくなか、来週の米8月雇用統計を睨んでのもちあいが続くと予想され、雇用統 計を受けて安全資産への需要が高まるようであれば史上最高値に迫る動きが見られる可 能性もあるのではないか。 <銀> NY銀12月限は28日に3000セントを大幅に割り込んだ。29日に金につれ高 となり、反発したが、終値で3000セント台の回復には至っていない。 米景気後退が警戒されるなかでの工業用需要の減少懸念が上値抑制要因になってい る。安全資産としての役割を持たないだけに金と連動しながらも金に比べると頭重い足 取りが続くと予想される。 <白金> NY白金10月限は8月26日に987.6ドルまで上昇したがその後に軟化。28 日に933.8ドルまで値を沈めた後に切り返したが、29日は終値ベースでの950 ドル台回復には至らなかった。 米国での9月利下げ見通しが買い支援要因ながら、これまで予想されていたよりも米 雇用情勢が弱い可能性が浮上するなかリスク回避の動きも見られていることで上値が重 くなっている。 安全資産としての需要が刺激されない限り上昇する勢いは乏しいと見られ、目先は 950ドルの節目が抵抗線となりそうだ。950ドル台を回復し、25日移動平均線 (952.5ドル)超えが出来れば、960ドル水準までの戻り余地が生まれる。 <パラジウム> NYパラジウム12月限は950ドルを前後する足取りとなっているが、値位置を切 り下げている白金に対し、終値を切り上げる動きが続くなど地合いの強さを窺わせる動 きが続いている。 独自の需給要因に乏しいなか、白金との比価が意識された売買が続いていると見られ る。白金を下回る価格水準が続いていたが、その修正のための買戻しが続く可能性が高 まっている。 MINKABU PRESS
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。