CFTC大口投機資金動向(11/26時点):金・原油買いが拡大

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における11月
26日時点の大口投機家の売り越しは399万4575枚となり、前週の412万
3337枚から縮小した。取組高合計は4647万3085枚となり、前週から83万
2675枚(1.8%)減少した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が0.6%増、債券
合計が1.7%減、為替合計が0.8%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
4.8%増、エネルギー合計は2.9%減、金属合計は5.7%減となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で手じまい売り、新規売
りが出て売り越しに転じ、債券で買い戻しが手じまい売りを上回って売り越しを縮小し
た。為替は新規買いが新規売りを上回って売り越し(ドル買い)を縮小した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米財務長官に著名投資家のスコット・ベッセント氏が指名され、経済成長に
対する期待感からリスク選好の動きとなった。ただトランプ次期米大統領の関税発言を
受けて貿易摩擦に対する懸念が出た。一方、イスラエルとイラン支援下にあるレバノン
の武装組織ヒズボラの停戦合意が27日に発効した。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が2万2633枚売り越し(前週4万6868
枚売り越し)、ユーロは5万6009枚売り越し(同4万2557枚売り越し)、英ポ
ンドは2万1634枚買い越し(同4万0315枚買い越し)となった。ユーロは新規
売りが新規買いを上回って売り越しを拡大した。

 商品市場では、原油がイスラエルとヒズボラの停戦合意などを受けて売り優勢となっ
た。金はリスク選好の動きを受けて急落したが、貿易摩擦に対する懸念を受けて下げ一
服となった。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が20万0407枚買い越し(前
週19万3865枚買い越し)に拡大した。新規買い、買い戻しが入った。ニューヨー
ク金は25万0338枚買い越し(同23万4367枚買い越し)に拡大、ニューヨー
ク・プラチナは1万8660枚買い越し(同2万2676枚買い越し)に縮小した。金
は買い戻しが手じまい売りを上回り、プラチナは手じまい売り、新規売りが出た。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが13万6869枚買い越し(前週16万
3301枚買い越し)に縮小、大豆は10万5937枚売り越し(同8万6331枚売
り越し)に拡大した。コーン、大豆ともに手じまい売り、新規売りが出た。前週のコー
ンは、次期米大統領の関税発言や小麦安を受けて売り優勢となった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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