【↓】日経平均 大引け| 大幅反落、米関税政策や円高でリスク回避の売り優勢 (3月4日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  37532.01
高値  37587.49(09:02)
安値  36816.16(10:34)
大引け 37331.18(前日比 -454.29 、 -1.20% )

売買高  19億6450万株 (東証プライム概算)
売買代金  4兆8665億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は大幅反落、一時900円超の下落
 2.米株市場の急落を受け、リスクオフの地合いに
 3.トランプ関税やウクライナ情勢、円高など警戒
 4.半導体関連売られる一方、防衛関連は買われる
 5.後場は下げ渋る展開、終値で3万7000円台維持

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比649ドル安と大幅に反落した。米政権による関税政策や景気減速懸念への不安から売りが優勢となった。

 東京市場ではリスク回避の地合いとなり、日経平均株価は大幅反落。一時900円を超える波乱含みの下げをみせたが、取引後半は一貫して下げ渋った。

 4日の東京市場は、主力株をはじめ広範囲に売りが広がった。前日の米国株市場で半導体セクターが大きく売り込まれたこともあって、半導体製造装置の主力銘柄などに大きく値を下げる銘柄が多かった。トランプ米政権による関税発動の動きや、米国によるウクライナへの支援停止などが取り沙汰され、リスクオフの流れが強まった。外国為替市場で円高が進んだこともネガティブ視された。一方、前日に続き防衛関連株の一角が買われ、全体相場を支える側に回った。日経平均は先物主導の売りが活発となり、一時900円超の下落で3万7000円台を下回って推移する場面もあった。後場取引後半は下げ幅を縮小したものの、日経平均は大引けで3万7300円台まで水準を切り下げて取引を終えている。なお、プライム市場の売買代金は4兆8000億円台と、前日と比較して商いは膨らんでいる。

 個別では、ディスコ<6146>が大きく値を下げたほか、フジクラ<5803>、古河電気工業<5801>など電線株の下げも目立つ。ソフトバンクグループ<9984>が大幅安、日立製作所<6501>も売りに押された。セブン&アイ・ホールディングス<3382>が売り込まれ、ファーストリテイリング<9983>も軟調。アドバンスクリエイト<8798>がストップ安となり、セレス<3696>、伊藤園<2593>の下げも目立つ。日本マイクロニクス<6871>も急落した。
 半面、売買代金トップとなったIHI<7013>が大幅高となったほか、売買代金2位の三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>なども物色人気。東京計器<7721>も大きく水準を切り上げた。キーエンス<6861>が堅調、武田薬品工業<4502>もしっかり。杏林製薬<4569>がストップ高に買われ、シンクロ・フード<3963>、日本ヒューム<5262>なども値を飛ばした。サワイグループホールディングス<4887>も大幅高。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367>、東エレク <8035>、スクリン <7735>、三菱重 <7011>、IHI <7013>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約32円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857>、SBG <9984>、ファストリ <9983>、中外薬 <4519>、セブン&アイ <3382>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約256円。

 東証33業種のうち上昇は10業種。上昇率の上位5業種は(1)機械、(2)空運業、(3)繊維製品、(4)その他金融業、(5)海運業。一方、下落率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)証券商品先物、(3)鉱業、(4)輸送用機器、(5)石油石炭製品。

■個別材料株

△クオンタムS <2338> [東証S]
 ターボAI社と戦略的協力に関する覚書締結。
△FFRI <3692> [東証G]
 政府が国産ソフト優先調達のサイバー防衛策打ち出す。
△フライト <3753> [東証S]
 三菱UFJ銀行との協業を発表。
△WHDC <3823> [東証S]
 EV充電インフラのTerra Charge株式を取得。
△シンクロ <3963> [東証P]
 リム・アドバイザーズ社の保有割合上昇で思惑。
△網屋 <4258> [東証G]
 10万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△ボードルア <4413> [東証G]
 3月10日付で東証プライム市場に市場変更。
△杏林製薬 <4569> [東証P]
 ノバルティスとライセンス契約を締結。
△アスタリスク <6522> [東証G]
 独自の二次元コード「AsCode」を本格販売へ。
△タカショー <7590> [東証S]
 今期の営業黒字転換見通しで買い安心感。

▼伊藤園 <2593> [東証P]
 5~1月期営業減益で失望売り。
▼セブン&アイ <3382> [東証P]
 「クシュタールの買収提案拒否する方針」と伝わる。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)杏林製薬 <4569>、(2)IHI <7013>、(3)シンクロ <3963>、(4)三菱重 <7011>、(5)リズム <7769>、(6)日ヒュム <5262>、(7)東京計器 <7721>、(8)ソリトン <3040>、(9)サワイGHD <4887>、(10)GMO-GS <3788>。
 値下がり率上位10傑は(1)Aクリエイト <8798>、(2)伊藤園 <2593>、(3)セレス <3696>、(4)古河電 <5801>、(5)ネットプロ <7383>、(6)セブン&アイ <3382>、(7)日本マイクロ <6871>、(8)GMOインタ <4784>、(9)フジクラ <5803>、(10)レノバ <9519>。

【大引け】

 日経平均は前日比454.29円(1.20%)安の3万7331.18円。TOPIXは前日比19.38(0.71%)安の2710.18。出来高は概算で19億6450万株。東証プライムの値上がり銘柄数は513、値下がり銘柄数は1069となった。東証グロース250指数は646.46ポイント(11.84ポイント安)。

[2025年3月4日]


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