【↑】日経平均 大引け| 5連騰、トランプ関税緩和期待で3万6000円台回復 (4月30日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  35946.88
高値  36056.52(15:14)
安値  35793.33(09:31)
大引け 36045.38(前日比 +205.39 、 +0.57% )

売買高  22億8183万株 (東証プライム概算)
売買代金  5兆4367億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均株価は5連騰、米株高でリスク選好続く
 2.トランプ政権が自動車関税の一部軽減措置を発表
 3.日米間の協議をあすに控え、空売り買い戻し誘発
 4.取引終盤は次第高に、値上がり銘柄数も後場急増
 5.売買代金は5兆4000億円台と約3週間ぶりの高水準

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比300ドル高と6日続伸した。トランプ米政権の貿易交渉が進んでいるとの期待から買いが優勢となった。

 東京市場では、買い優勢の地合いで、日経平均株価は上値指向が続いた。終値で約1ヵ月ぶりに3万6000円台を回復した。

 30日の東京市場は、主力株を中心に朝方買い優勢でスタートした後、いったん急速に値を消しマイナス圏に沈んだが、その後は底堅さを発揮し、後場取引後半から次第高の様相となった。前日の米株市場では、トランプ米政権の関税政策に緩和の兆しが見られ、中国をはじめ海外各国との貿易摩擦が緩和するとの思惑からNYダウが6日続伸と上値追い態勢を継続した。これを受けて東京市場でも投資家のセンチメントが強気に傾いている。日米間の関税に絡む協議が5月1日に予定されており、この結果を見極めたいとのニーズもあるが、それに先立ってショート筋手仕舞いの動きが指数を押し上げた格好だ。商いも活況で、プライム市場の売買代金は5兆4000億円台と大きく膨らんだ。これは4月11日以来約3週間ぶり。値上がり銘柄数は前引け段階では値下がり数を大きく下回っていたが、後場の取引で逆転し900銘柄以上が上昇した。

 個別では、ディスコ<6146>がしっかり、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>なども上昇するなど半導体製造装置関連が買われた。豊田自動織機<6201>が大きく上値を伸ばし、ソニーグループ<6758>が物色人気、任天堂<7974>も値を上げた。小松ウオール工業<7949>、住友ファーマ<4506>がいずれもストップ高で買い物を残した。スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、Genky DrugStores<9267>、トーエネック<1946>、太陽ホールディングス<4626>なども急騰した。
 半面、後場の取引で売買代金トップに躍り出た商船三井<9104>が急落。日立製作所<6501>の下げが目立ったほか、トヨタ自動車<7203>も冴えない。キーエンス<6861>、ファーストリテイリング<9983>などが売られ、オリエンタルランド<4661>も安い。中国電力<9504>が値下がり率トップに売り込まれ、キッコーマン<2801>、ニコン<7731>が急落した。東京地下鉄<9023>、南海電気鉄道<9044>なども大幅安。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はソニーG <6758>、アドテスト <6857>、リクルート <6098>、TDK <6762>、コナミG <9766>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約182円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、キッコマン <2801>、トヨタ <7203>、ファナック <6954>、日立 <6501>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約129円。うち78円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は23業種。上昇率の上位5業種は(1)その他製品、(2)サービス業、(3)医薬品、(4)銀行業、(5)保険業。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)石油石炭製品、(3)輸送用機器、(4)パルプ・紙、(5)陸運業。

■個別材料株

△オーテック <1736> [東証S]
 25年3月期業績は計画上振れで着地。
△トーエネク <1946> [東証P]
 25年3月期営業2ケタ増益。
△エスエムエス <2175> [東証P]
 今期最終16%増益予想で上限3.98%の自社株買いへ。
△Aiming <3911> [東証G]
 1-3月期営業黒字転換を好感。
△住友ファーマ <4506> [東証P]
 25年3月期営業利益増額。
△太陽HD <4626> [東証P]
 26年3月期は連続営業最高益更新で100円増配を予想。
△TOTO <5332> [東証P]
 今期営業増益予想で上限4.7%の自社株買いを材料視。
△小松ウオール <7949> [東証P]
 今期経常は10%増で12期ぶり最高益、実質増配へ。
△Genky <9267> [東証P]
 7-3月期(3Q累計)経常が5%増益で着地・1-3月期も6%増益。
△KSK <9687> [東証S]
 今期大幅増配予想を好感。

▼アズジェント <4288> [東証S]
 25年3月期従来予想から一転赤字へ。
▼シーユーシー <9158> [東証G]
 今期最終は8%減益へ。

 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)小松ウオール <7949>、(2)スクエニHD <9684>、(3)Genky <9267>、(4)住友ファーマ <4506>、(5)トーエネク <1946>、(6)太陽HD <4626>、(7)シンクロ <3963>、(8)蝶理 <8014>、(9)エスエムエス <2175>、(10)GMOインタ <4784>。
 値下がり率上位10傑は(1)中国電 <9504>、(2)商船三井 <9104>、(3)キッコマン <2801>、(4)ニコン <7731>、(5)東京メトロ <9023>、(6)北陸電 <9505>、(7)南海電 <9044>、(8)日立 <6501>、(9)愛知鋼 <5482>、(10)北陸電工 <1930>。

【大引け】

 日経平均は前日比205.39円(0.57%)高の3万6045.38円。TOPIXは前日比16.68(0.63%)高の2667.29。出来高は概算で22億8183万株。東証プライムの値上がり銘柄数は923、値下がり銘柄数は650となった。東証グロース250指数は676.85ポイント(4.91ポイント高)。

[2025年4月30日]


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