CFTC大口投機資金動向(5/6時点):金・原油買いが縮小

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【概略】
 米商品先物取引委員会(CFTC)建玉明細報告によると、主要市場における5月6
日時点の大口投機家の売り越しは467万0351枚となり、前週の431万4277
枚から拡大した。取組高合計は4626万5357枚となり、前週から9万4787枚
(0.2%)増加した。
 項目別では証券市場(株式、債券、為替)の取組高は、株式合計が0.4%増、債券
合計が0.6%減、為替合計が1.2%増となった。商品市場の取組高は、穀物合計が
2.3%増、エネルギー合計は3.5%増、金属合計は1.0%減となった。
 項目ごとに大口投機家の動向を見ると、証券市場では、株式で新規買いが新規売りを
上回って売り越しを縮小、債券で手じまい売り、新規売りが出て売り越しを拡大した。
為替は新規買い、買い戻しが入って買い越し(ドル売り)を拡大した。

【現在の市場テーマと大口投機家の動向】
 前週は、米関税の不透明感からドル安が再開したが、週末の米中の通商協議見通しが
示されると、ドル安が一服した。また米英の貿易合意を受けて貿易摩擦の緩和期待が高
まった。ただ週末の協議を控えて警戒感が残った。
 シカゴ為替市場の大口投機家は日本円が17万6859枚買い越し(前週17万
9212枚買い越し)、ユーロは7万5719枚買い越し(同7万5797枚買い越
し)、英ポンドは2万9235枚買い越し(同2万3959枚買い越し)となった。ユ
ーロは新規売りが新規買いを上回って買い越しを縮小した。

 商品市場では、原油が石油輸出国機構(OPEC)プラスの増産決定を受けて4月9
日以来の安値55.30ドルを付けたのち、米国の減産見通しや米英の貿易合意を受け
て反発した。金はドル安再開を受けて押し目を買われたのち、米中の通商協議見通しや
米英の貿易合意を受けて戻りを売られた。
 今回報告で大口投機家の取組は、ニューヨーク原油が17万5428枚買い越し(前
週17万7209枚買い越し)に縮小した。新規売りが新規買いを上回った。ニューヨ
ーク金は16万2497枚買い越し(同16万3318枚買い越し)、ニューヨーク・
プラチナは9510枚買い越し(同9962枚買い越し)に縮小した。金、プラチナと
もに手じまい売りが買い戻しを上回った。

 穀物市場で大口投機家は今回、コーンが11万5899枚買い越し(同17万
5429枚買い越し)、大豆は4万9385枚買い越し(同5万9473枚買い越し)
に縮小した。コーン、大豆ともに手じまい売り、新規売りが出た。前週のコーンは、米
産地の順調な作付けやドル高を受けて売り優勢となった。
MINKABU PRESS 東海林勇行

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