【本日の見通し】一転してのドル売りに上値の重さ意識

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【本日の見通し】一転してのドル売りに上値の重さ意識
   
 昨日の市場でドル円は146円28銭から143円台まで売りが出た。トランプ大統領による解放の日の関税を米貿易裁判所が違法と判断したことでいったんドル高となったが、今後も法廷闘争が続く可能性が高いこと、高裁が差し止めの効力一時停止を認めたことなどから先行き不透明感が払しょくされておらず、ドル売りが再び強まった。
 いったん上昇しただけに、ポジションの整理が進んだだけでなく、これまでのドル安の大きな要因であったトランプ関税の流れが変わるとの期待から、ドル買いポジションも出来ていたとみられ、そこからの反落に、この後は上値が重くなる可能性が高い。
   
 昨日の新規失業保険申請件数、中古住宅販売成約指数などの弱さもドルの重石。米GDP改定値は速報値より小幅改善も、個人消費が大きく下方修正されており、貿易赤字の影響も拡大、在庫の積み上がりが全体を支えたが、あまりいい内容ではないとの見方が広がっており、こちらもドル安要因となった。
  
 ドル円は144円台後半から重くなりそう。ただ週末ということで、行き過ぎたドル売りにも警戒感。大きな動きとなった昨日の反動もあり、様子見ムードが広がる可能性がある。
  
 ユーロ円を含めクロス円はドル主導の展開の中で不安定な動きが続く。戻りでは売りが出る展開を見込んでいる。
  
 ユーロドルはドル安の中で1.1200台から1.1380台まで上昇。ただ、ここから1.15にかけては売り注文も入っているとみられる。下値しっかりも、上値追いにも慎重か。
  
MINKABUPRESS 山岡

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