【↓】日経平均 大引け| 反落、トランプ関税の不透明感と円高を嫌気 (5月30日)

配信元:株探
著者:Kabutan
日経平均株価
始値  37912.49
高値  38114.47
安値  37748.17
大引け 37965.10(前日比 -467.88 、 -1.22% )

売買高  27億1183万株 (東証プライム概算)
売買代金 6兆5106億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は467円安と反落、3万8000円台を割り込む  
 2.トランプ関税の不透明感と円高進行を嫌気し売り優勢の展開
 3.ハイテク株を中心に売りが膨らみ積極的な買いは手控えられる
 4.ディスコやアドテスト、東エレクといった半導体関連株が反落
 5.三菱重や川重、三菱UFJ、ディーエヌエ、楽天銀は値を上げる

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比117ドル高と反発した。市場予想を上回る増収増益だったエヌビディアが上昇し指数を押し上げた。

 東京市場では、日経平均株価は反落。米関税政策の不透明感と円高進行を警戒する売りが優勢となった。後場にかけ下げ幅は縮小したが3万8000円台は割り込んだ。

 前日の米株式市場では、NYダウは反発した。しかし、トランプ関税に対して米国際貿易裁判所はその大部分を違法としたが、米連邦巡回控訴裁判所は29日にその効力を一時的に停止するとの判断を下し、米関税政策に対する不透明感が強まった。また、円高が警戒されるなか日経平均は下落してスタート。朝方に680円あまり下落し3万7700円台まで値を下げる場面があった。為替相場も午前10時過ぎに一時1ドル=143円台前半まで円高が進み、ハイテク株などが売られた。後場に入ってからは下げ幅が縮小したが、大引けにかけ売り直され3万8000円台を割り込んだ。米国時間30日には4回目の日米関税交渉が見込まれているほか、米個人消費支出(PCE)物価指数も発表されることから積極的な買いは手控えられた。

 個別銘柄では、ディスコ<6146>やアドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>といった半導体関連株が反落したほか、フジクラ<5803>やIHI<7013>、ソフトバンクグループ<9984>が安い。ソニーグループ<6758>、任天堂<7974>、サンリオ<8136>が値を下げた。ルネサスエレクトロニクス<6723>や日立製作所<6501>が下落した。

 半面、三菱重工業<7011>や川崎重工業<7012>が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が値を上げた。伊藤忠商事<8001>やダイキン工業<6367>が買われ、ディー・エヌ・エー<2432>や楽天銀行<5838>、クボタ<6326>が堅調だった。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は大塚HD <4578>、バンナムHD <7832>、トヨタ <7203>、ダイキン <6367>、良品計画 <7453>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約37円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、SBG <9984>、リクルート <6098>、ソニーG <6758>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約305円。

 東証33業種のうち上昇は19業種。上昇率の上位5業種は(1)医薬品、(2)水産・農林業、(3)電気・ガス、(4)パルプ・紙、(5)不動産業。一方、下落率の上位5業種は(1)機械、(2)金属製品、(3)繊維製品、(4)情報・通信業、(5)建設業。

■個別材料株

△ヨシムラHD <2884> [東証P]
 「日本産水産物の輸入再開へ日中合意」との報道。
△イントラマト <3850> [東証S]
 NTT <9432> の買収戦略で思惑高まる。
△カラダノート <4014> [東証G]
 住友生命保険と資本業務提携。
△GMO-FG <4051> [東証G]
 東証プライム市場への上場市場区分変更承認。
△アイズ <5242> [東証G]
 「生成AIによる法令チェックツール」に関する技術の特許を出願。
△アライドアキ <6081> [東証G]
 TikTok Shop店舗開設・運用支援サービス開始。
△井関農 <6310> [東証P]
 精米工場争奪戦との報道で思惑。
△リバーエレク <6666> [東証S]
 低電圧水晶発振器の出荷を開始。
△小糸製 <7276> [東証P]
 3700万株を上限とする自社株買いを実施へ。
△売れるG <9235> [東証G]
 ネットプロ子会社と戦略的連携し新サービスを提供。

▼ルネサス <6723> [東証P]
 「EV用次世代パワー半導体の生産断念」との報道。
▼ソフトバンクG <9984> [東証P]
 米アーム株大幅安受け利食い急ぎの動き誘発。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)JCRファ <4552>、(2)サンウェルズ <9229>、(3)井関農 <6310>、(4)日ヒュム <5262>、(5)キッセイ <4547>、(6)円谷フィHD <2767>、(7)大塚HD <4578>、(8)プロレド <7034>、(9)Sansan <4443>、(10)オークネット <3964>。
 値下がり率上位10傑は(1)森六 <4249>、(2)大黒天 <2791>、(3)トリケミカル <4369>、(4)ディスコ <6146>、(5)東エレク <8035>、(6)レーザーテク <6920>、(7)フジHD <4676>、(8)タマホーム <1419>、(9)日本マイクロ <6871>、(10)ソニーG <6758>。

【大引け】

 日経平均は前日比467.88円(1.22%)安の3万7965.10円。TOPIXは前日比10.45(0.37%)安の2801.57。出来高は概算で27億1183万株。東証プライムの値上がり銘柄数は939、値下がり銘柄数は632となった。東証グロース250指数は745.24ポイント(4.85ポイント高)。

[2025年5月30日]


株探ニュース

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