ドル売り優勢、ユーロドル1.14台乗せ、ドル円は142円台 米国売り継続=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
ドル売り優勢、ユーロドル1.14台乗せ、ドル円は142円台 米国売り継続=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル売りが優勢。トランプ大統領が鉄鋼アルミ関税を25%から50%に引き上げると報じられたことや、台湾をめぐる米中対立が再燃していることなどが、いわゆる米国売りの動きにつながっている。米株先物・時間外取引が下落、米債利回りは売られて利回りが上昇、為替市場ではドル売りとトリプル安になっている。欧州株も軟調に週明けの取引を開始している。さらに、ウォラーFRB理事がトランプ関税のインフレを一時的とする見方を示したことが、米追加利下げ観測につながった面もあったようだ。ドル円は東京市場で144円台から143円台前半へと下げたあと、ロンドン時間にはさらに142円台後半へと下落。ユーロドルは1.13台後半からロンドン時間に入ると騰勢を強めて1.14台前半へと上昇している。ポンドドルも1.35台乗せから1.35台半ばへと買われている。独仏製造業PMI確報値は強弱まちまち。ユーロ圏としては速報値から変わらず。英製造業PMI確報値は速報値から改善も水準的にはまだ景気縮小圏にとどまった。英住宅価格指数は前月比上昇に転じている。ただ、足元では対ユーロでポンドが軟調に推移するなどポンド自体の買いは強まらず。

 ドル円は142円台後半での取引。東京早朝の144.17近辺を高値に東京市場で143円台前半まで下げたあと、ロンドン時間には143円台後半が重くなり、足元では安値を142.60台へと広げてきている。多少の戻りは入るも、基本的には売りの流れが続いている。台湾をめぐる米中対立が再燃していることや、米国が鉄鋼アルミ関税を25%から50%に引き上げるとしたことなどが米国売り取引を再燃させている状況。

 ユーロドルは1.14台前半での取引。東京朝方の1.1341近辺を安値に、1.1380付近まで買われたあと、東京午後には1.1350付近まで下げた。しかし、ロンドン時間に入ると買いの流れが鮮明になっている。ロンドン午前には1.1437近辺まで高値を伸ばしている。その後も1.14台前半をキープしている。ユーロ円は上値重く推移。東京市場で163円台後半から163円割れ目前まで下げたあと、ロンドン朝方には163.40付近まで買い戻された。しかし、その後は再び売りに押されており163円台割れへと下押しされている。ドル安と円高が交互に入る展開になっている。対ポンドでは方向感に欠ける売買となっている。

 ポンドドルは1.35台前半での取引。東京朝方の1.3452近辺を安値に1.35台乗せまで買われたあと、東京午後には1.3470台まで小反落。しかし、ロンドン時間に入ると買いが鮮明になり高値を1.3557近辺まで伸ばした。足元では上昇一服も1.35台前半にとどまっている。ポンド円は東京早朝の194.07近辺を高値に、その後は売りに押されている。ロンドン朝方には193円台半ばから193.90付近までいったん買われたが、その後は売りに押されている。足元では193.10付近へと安値を広げてきている。ユーロポンドは0.8424から0.8441までのレンジで振幅。ロンドン時間にはややポンド売りの動きとなっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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