ドル円は142円台まで下げ幅拡大 貿易問題への懸念が再び広がる=NY為替序盤

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
 きょうから6月相場入りとなる中、市場には貿易問題への懸念が再び広がっている。そのような中、為替市場ではドル安・円高の動きが優勢となっており、ドル円は142円台まで下げ幅を拡大。

  米中貿易協議に悪化の兆候が見えていることや、トランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムの関税引き上げを発表したことが不透明感を広げている。トランプ大統領は金曜日に中国が米国との暫定貿易協定に違反していると非難。それに対して中国は本日、この非難に反発している。両国は関税を90日間停止することで合意していたが、この対立により合意の将来に懸念が生じているようだ。加えて、トランプ大統領は金曜日、鉄鋼、アルミの輸入関税を4日から25%から50%に倍増すると発表した。

 アナリストは「現在の貿易情勢を把握または予測するのは本当に困難。裁判所の判断も入り乱れ、さらに複雑になっている。当面は、関税はピーク時の攻撃性が過ぎたとしても、不確実性の長期化が見込まれる」と語っていた。

 投資家は今週の米経済指標も注目している。今回の数字は関税が経済に与える影響の最新見通しを提供するものと予想されている。市場は特に金曜日の5月の米雇用統計を注視しているようだ。

 本日は日本時間23時に5月のISM製造業景気指数が発表され、予想は49.5と50を下回る縮小圏は続くものの、4カ月ぶりの上昇が見込まれている。

 なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。

2日(月)
144.00(6.7億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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