トランプ関税発動も欧州株など堅調に推移、為替はやや円安の動きに落ち着く=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、やや円安の動き。東京昼過ぎに米政府が鉄鋼アルミ関税の25%から50%への引き上げを発効した。しかし、市場では目立った反応を見せなかった経緯がある。ロンドン時間に入ると欧州株や米株先物・時間外取引が堅調に推移しており、全般にリスク動向は落ち着きを示している。明日のECB理事会での25bp利下げが市場コンセンサスとなるなかで、独DAX指数は取引時間中の最高値を更新する場面もあった。また、一連のユーロ圏や英国の非製造業PMI確報値がおおむね上方改定されたことも好材料だったようだ。円相場にとっては通信社が「日銀、来年度の債券購入テーパリングのペース鈍化を検討」と報じたことで円売り反応がみられる場面もあった。ドル円は144円を挟んで上下動も足元では144円台前半と底堅く推移。ユーロ円は163円台後半から164円台へ、ポンド円は194円台半ばから195円台に乗せる場面があった。一方、ドル相場は方向感無く振幅している。ユーロドルは1.13台後半から1.14付近、ポンドドルは1.35付近から1.35台半ばで売買が交錯している。ドル相場にとっては、この後の米ADP雇用統計や米ISM非製造業景気指数の結果を見極めたいとのムードもあるようだ。 ドル円は144円台前半での取引。東京午前の143.67近辺から東京午後の144.38近辺までのレンジで推移している。ロンドン時間に入ってから144円を挟んだ上下動を繰り返している。通信社が「日銀、来年度の債券購入テーパリングのペース鈍化を検討」と報じたことで円売り反応がみられる場面もあったが、東京市場からのレンジを広げる勢いは見られなかった。 ユーロドルは1.13台後半での取引。ロンドン朝方に1.1357近辺まで下落したあとは、上昇に転換。1.1404近辺まで高値を伸ばす場面があった。しかし、その後は1.13台後半へと押し戻されている。ユーロ円はやや水準を上げている。東京午前の163.61近辺を安値に、ロンドン市場では一時164.20近辺まで高値を伸ばした。ただ、神経質に売買が交錯しており、欧州株高などリスク動向の落ち着きで限定的な円安の動きにとどまっている。対ポンドではユーロ買いが先行もその後は押し戻されている。 ポンドドルは1.35台前半での取引。ロンドン朝方に1.3501近辺まで下落したあとは、1.3546近辺まで高値を伸ばした。しかし、買いも続かず1.35台前半で売買が交錯している。ポンド円は東京早朝の194.45近辺を安値に、その後は底堅く推移している。ロンドン市場では買いが優勢となり高値を195.24付近に更新。足元でも195円挟みの水準に高止まりしている。ユーロポンドは0.8407-0.8421のレンジで上に往って来いとなっている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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