【これからの見通し】材料探し、きょうは米消費者物価指数の発表

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】材料探し、きょうは米消費者物価指数の発表

 昨日まで2日間行われた米中貿易協議は、ひとまずジュネーブ合意を確認することで終了している。「スイスで合意した事項の実施枠組みで両国が原則合意に達した」としている。ラトニック米商務長官「レアアース問題が解決されれば米国の輸出規制は緩和される可能性」と、あくまでも中国の譲歩が先であるとの印象を与えている。実質的な進展には疑問符が付く状況だ。まだ、しばらくは平行線の協議が続きそうだ。トランプ大統領の不規則コメントには念のため注意したい。

 ただ、市場はネガティブにもポジティブにも反応せず、冷静さを保っている。米中協議進展はなかなか進まないものとの認識が定着しているようだ。

 マーケットは次の材料探しの段階となりそうだ。この後の海外市場で発表される経済指標の数は少ないが、米消費者物価指数(5月)は注目に値するものであろう。前年比の予想は+2.4%と前回の+2.3%からわずかに上昇する見込み。コア前年比は2.9%とこれも前回の+2.8%から上昇する見込み。前月比は+0.2%と前回並みの上昇。コア前月比は+0.3%と前回の+0.2%から上昇する見込み。総じてインフレの根強さが示される予想内容となっており、米FRBは政策金利をしばらく据え置いて様子を見るとの姿勢を支持する結果が想定される。

 その他にはECB賃金トラッカー(第1四半期)、米MBA住宅ローン申請指数(05/31 - 06/06)、メキシコ鉱工業生産指数(4月)、カナダ住宅建設許可(4月)などが発表される予定。

 発言イベント関連では、レーンECBチーフエコノミスト、マクルーフ・アイルランド中銀総裁、チポローネECB理事などECB当局者らの講演や議会出席などが予定されている。英政府は支出見直し案を公表する予定。また、米10年債入札(390億ドル)が実施される。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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