大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 38170 +20 (+0.05%) TOPIX先物 2782.5 +2.5 (+0.08%) シカゴ日経平均先物 38180 +30 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 12日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領は、イスラエルがイランを攻撃する可能性があるとの見解を示すなど、中東での地政学リスクが高まるなかで売りが先行して始まった。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり上げに転じた。2025年3~5月期決算や見通しが市場予想を上回ったオラクルが13%を超える大幅高で上場来高値を更新。AI需要の強さを示したとして、ハイテク株や半導体株の一角に買いが広がった。 朝方に発表された5月米卸売物価指数(PPI)は前月比0.1%上昇と、市場予想(0.2%上昇)を下回ったほか、食品とエネルギーを除いたコア指数は同0.1%上昇となり、市場予想(0.3%上昇)以下だった。前日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)も市場予想を下回るなかで、インフレ懸念が和らいだことも支援材料になっている。 S&P500業種別指数は、保険、ソフトウエア・サービス、公益事業が上昇した一方で、自動車・同部品、電気通信サービス、メディアの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ 、アムジェン 、メルク 、トラベラーズ 、エヌビディア が買われた。半面、ボーイング 、スリーエム 、ベライゾン・コミュニケーションズ 、ウォルマート が下落。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比30円高の3万8180円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比70円安の3万8080円で始まった。その後もショート優勢の流れとなり、米国市場の取引開始直前には3万7950円まで下げ幅を広げる場面もみられた。ただし、中盤にかけてロングの動きからプラスに転じ、3万8270円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万8120円~3万8200円辺りでの保ち合いが続き、3万8170円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになろう。6月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)は3万8000円を上回り、波乱なく通過することが見込まれる。ナイトセッションで節目の3万8000円を割り込む場面もあったが、200日移動平均線(3万7840円)、25日線(3万7760円)が支持線として意識されよう。 米国市場がハイテク主導で上昇した流れから、SQ値は高い位置で決まる可能性がある。SQ値が上値抵抗として意識されてくるようだと、短期的にショートを仕掛けてくる動きが入りやすいと考えられる。ただし、日米関税交渉について、6月15日~17日の主要7カ国首脳会議(G7サミット)にあわせた日米首脳会談で一定の合意を得ることを視野に入れている。ショートに大きく傾けて週を跨ぐことは考えにくいため、押し目狙いのロング対応でショートカバーを狙ったスタンスになりそうである。 ボリンジャーバンドの+1σ(3万8140円)での底堅さがみられるようだと、+2σ(3万8520円)とのレンジが意識されやすく、オプション権利行使価格の3万8000円から3万8500円でのレンジを想定しておきたい。 12日の米VIX指数は18.02(11日は17.26)に上昇した。一時18.87まで切り上がり、下向きで推移する25日線(18.67)を上回る場面もみられた。依然として同線が抵抗線として機能していることでリスク選好に向かわせるが、やや神経質にさせる可能性はありそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.72倍に低下した。前日の上昇で+1σ(13.74倍)を突破し、+2σ(13.83倍)が意識されていたこともあり、リバランスが入りやすいところだった。+1σ水準で上値を抑えられると、NTロングを巻き戻す動きに向かわせる半面、同バンドを上回ってくるようだと、5月14日につけた戻り高値13.86倍が射程に入ってくるとみておきたい。 株探ニュース
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