【これからの見通し】イスラエルのイラン核関連施設攻撃でリスク回避の動き、ドル安のトレンドは堅持 米国とイランの核合意に関する協議が難航するなかで、イスラエルがしびれを切らしてイラン核関連施設に先制攻撃を加えた。当然のことながら、イラン側もドローン攻撃で対抗している。現時点では本格的な軍事衝突とはなっていないが、今後、双方の国民に我慢を強いる状況となることに間違いはなさそうだ。 マーケットには原油急伸、金上昇、株安、米債買い、為替市場では安全通貨のスイスフラン買いとドル買いの動きが広がった。クロス円が下げるなど円買いの動きもみられている。ただ、現時点では急速な反応は一巡しており、次の動向待ちとなってきている。ドル指数をみると、前日の低下の動きを戻す程度にとどまっており、ドル安の流れには目立った変化はみられていない。 今後の続報と、それに対する市場の反応を見ら見ながらの週末相場となりそうだ。 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏鉱工業生産指数(4月)、ユーロ圏貿易収支(4月)、カナダ製造業売上高(4月)、カナダ卸売売上高(4月)、カナダ設備稼働率(2025年 第1四半期)、米ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(6月)などが予定されている。ミシガン大指数は速報値となり、市場の注目度は高そうだ。予想は53.6と前回の52.2から改善する見込み。1年インフレ期待が前回の6.6%から6.4%に低下する予想となっており、物価安定が消費の下支えとなることが想定されているようだ。 発言イベント関連では、本日は目立った予定が組まれていない。米国ではブラックアウト期間入りとなっており、米金融当局者は政策や経済見通しについての発言を手控えている。また、昨日まで発言が相次いだECB当局者の予定もきょうはみられない。中東情勢に関する政治家の発言などに注意を払うこととなりそうだ。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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