株価指数先物【引け後】 短期過熱を警戒しつつも、先高期待は強い

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 38850 +340 (+0.88%)
TOPIX先物 2807.0 +22.5 (+0.80%)

 日経225先物(6月限)は前日340円高の3万8850円で取引を終了。寄り付きは3万8240円とシカゴ日経平均先物(3万8230円)にサヤ寄せする形で、売りが先行した。ただし、寄り付きを安値に上へのバイアスが強まり、現物の寄り付き時にはプラス圏を回復。その後、3万8500円~3万8600円辺りで保ち合いをみせていたが、前場中盤以降にレンジを上抜け、前場終盤にかけて3万8810円まで上げ幅を広げた。午後の取引では膠着感が強まったものの3万8740円~3万8840円と高値圏で保ち合い、終盤にかけてこのレンジを上抜き3万8880円まで買われる場面もみられた。

 朝方は中東情勢の緊迫化を警戒して売りが先行したが、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8260円)水準が支持線として機能する形で反転し、+2σ(3万8700円)を突破した。寄り付き後の急速な切り返しによってショートカバーの動きも強まったとみられる。+2σを突破してきたことで過熱感は警戒されたが、ヘッジ対応の動きが意識されやすいなかで、+3σ(3万9150円)に接近する動きをみせている。

 バンドは緩やかに拡大しており、ナイトセッションでは+2σが3万8850円、+3σは3万9350円処で推移している。+2σの上昇に沿ったトレンドを形成してくるようだと、ピーク感はそれほど強まらないだろう。週足では+1σ(3万8250円)突破から+2σ(3万9870円)が意識されてくる可能性があり、短期的な過熱を警戒しつつも先高期待は強く、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。

 また、地政学リスクが警戒され、米連邦公開市場(FOMC)を控えるなかでも強い値動きが継続しており、仕掛け的な動きというよりも、実需の資金流入とみられる。6月第1週(6月2日-6日)時点での海外投資家の売買動向は、現物と先物合算で8週連続の買い越しである。5月半ばの戻り高値(3万8760円)を明確に突破してきたことで、ヘッジファンドなどによるカバーの動きが本格化することも意識されてこよう。

 NT倍率は先物中心限月で13.84倍に上昇した。朝方は13.79倍に低下する場面もみられたが、その後は切り返してプラス圏を回復。ほぼ、前日の値幅での推移であり、+1σ(13.76倍)と+2σ(13.85倍)によるレンジ内での動きだった。週足では26週移動平均線(13.87倍)に接近しており、同線を突破してくるようだと、52週線(14.06倍)を射程に入れたNTロングに振れやすくなりそうである。

 手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万7876枚、ソシエテジェネラル証券が1万0894枚、バークレイズ証券が2783枚、サスケハナ・ホンコン証券が2538枚、モルガンMUFG証券が1759枚、JPモルガン証券が1644枚、日産証券が1451枚、野村証券が1329枚、ゴールドマン証券が1301枚、みずほ証券が1276枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が1万5004枚、ソシエテジェネラル証券が1万3904枚、バークレイズ証券が4319枚、JPモルガン証券が2831枚、ゴールドマン証券が2618枚、モルガンMUFG証券が2270枚、ビーオブエー証券が1718枚、UBS証券が1660枚、みずほ証券が1116枚、SMBC日興証券が1109枚だった。

株探ニュース

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