再びリスク警戒モードに、ハメネイ師発言で ドル円144円台後半=ロンドン為替概況 ロンドン市場は、再びリスク警戒モードに入っている。東京市場では前日のドル高に対する調整の動きでドルが軟調に推移。ドル相場主導の展開だった。ロンドン序盤にはその動きも一服、米FOMC待ちのムードが広がった。しかし、ロンドン昼を控えた時間帯に、イランのハメネイ師が「イランは強いられた戦争に断固立ち向かう」「米国はイランが降伏するような国ではないと理解すべきだ」と強硬姿勢を改めて示すと、市場は円買いの動きに転じている。ドル円は145円台を回復する場面があったが、再び上値が重くなり144.80付近に本日の安値を広げている。クロス円は揉み合いからやや下抜けている。ユーロ円は安値を166.50割れへ、ポンド円は194.60台へと広げてきている。リスク警戒の動きで米10年債利回りは4.37%付近に低下、欧州株は序盤の反発の動きを消してマイナスに転じる動きを示している。 ドル円は144円台後半での取引。東京朝方の145.44近辺を高値に上値重く推移している。東京時間からロンドン朝方にかけてドル売り主導で144.86近辺まで一時下落した。ロンドン時間にはいったん145.10台まで反発したが、イランのハメネイ師があたらめて強硬姿勢を示したことで安値を144.80付近へと更新してきている。米債利回りが低下、欧州株が下げに転じるなどリスク警戒の動きが広がっている。 ユーロドルは1.15付近での取引。東京朝方の1.1475近辺を安値にロンドン序盤にかけては1.1523近辺まで高値を伸ばした。前日のドル高に対する調整のドル売りがみられた。しかし、ロンドン時間に入ってからは上値が重くなっている。中東情勢の緊張を受けて再びリスク警戒の動きがみられ、1.15台割れ水準へと反落している。ユーロ円は166.80付近から167円台乗せまでのレンジ相場から下抜けている。足元では166.40台まで安値を広げている。ハメネイ師はあたらめて降伏しないと強弁している。欧州株は序盤の上げを失い軟調に推移している。対ポンドでは目立った方向性を示していない。 ポンドドルは1.34台半ばでの取引。東京朝方の1.3422近辺を安値に買われ、ロンドン序盤にかけては1.3476近辺に高値を伸ばした。しかし、その後は売りに転じており、1.3450割れ水準へと押し戻されている。ポンド円は194.80付近から195.30台までのレンジで振幅したあと、足元では安値を194.60台まで広げている。リスク警戒のドル買いや円買いに押されている。ユーロポンドは0.8540-60レベルでの揉み合いが続いており、目立った方向性は示していない。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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