株価指数先物【引け後】 +1σと+2σによるレンジ内での推移

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 38510 -340 (-0.87%)
TOPIX先物 2791.0 -16.0 (-0.57%)

 日経225先物(6月限)は前日340円安の3万8510円で取引を終了。寄り付きは3万8670円とシカゴ日経平均先物(3万8640円)にサヤ寄せする形で、売りが先行した。現物の寄り付き時に3万8840円まで下げ幅を縮めたがプラス圏を回復できず、前場中盤にかけてショート優勢となり、一時3万8460円まで下げ幅を広げた。売り一巡後は3万8550円を挟んだ狭いレンジで推移。ランチタイムで3万8610円をつけた後は、終盤にかけて3万8470円までじりじりと下げる動きだった。

 米当局者は近日中にイランを攻撃する可能性に備えていると報じられるなど、中東情勢の一段の緊迫化が警戒されて持ち高調整によるロングの解消に向かわせたようだ。ただし、ボリンジャーバンドの+1σ(3万8320円)と+2σ(3万8790円)によるレンジ内での推移である。+2σ水準で過熱感が警戒されていたこともあって、利食いが入りやすかったとみられる。

 また、19日の米国市場はジューンティーンス(奴隷解放記念日)で休場となるため、海外投資家のフローが限られた影響もあったと考えられる。東証プライムの売買高は14億3000万株にとどまっており、日経225先物は前場半ば以降、概ね3万8500円から3万8600円辺りでの保ち合いだったため、スキャルピング中心のトレードを余儀なくされたと考えられる。為替市場では朝方に1ドル=144円70銭台をつけたが、その後は1ドル=145円台前半での推移が続いていた。

 明日は海外勢のフローが限られるなかで、中東情勢に関連した報道に振らされやすいだろう。ただ、オーバーウィークのポジションは取りづらいため、基本的には+1σと+2σによるレンジ内での推移が続きそうである。短期的にショートを仕掛けてくる動きが強まる局面では、その後のショートカバーを狙ったスタンスとみておきたい。

 週間形状では+1σが3万8200円、52週移動平均線が3万7930円辺りに位置している。週末の終値で+1σを上回ってくるようだと、+2σ(3万9780円)とのレンジが意識されてくる可能性はあるだろう。

 NT倍率は先物中心限月で13.79倍に低下した。半導体株の一角に利食いがみられたことで、リバランスの動きが入ったようである。ただし、6月2日の13.47倍をボトムに上昇基調が継続しているため、+2σ(13.86倍)を突破してくると、上へのバイアスが強まりそうである。そのため、+1σ(13.76倍)辺りではNTロングを組成する動きが入りやすいとみられる。

 手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5901枚、ソシエテジェネラル証券が9773枚、サスケハナ・ホンコン証券が2534枚、JPモルガン証券が2474枚、バークレイズ証券が1663枚、モルガンMUFG証券が1278枚、野村証券が1119枚、みずほ証券が926枚、日産証券が922枚、SBI証券が597枚だった。

 TOPIX先物はABNクリアリン証券が1万2174枚、ソシエテジェネラル証券が1万1503枚、バークレイズ証券が3824枚、JPモルガン証券が3218枚、モルガンMUFG証券が2658枚、ゴールドマン証券が1572枚、ビーオブエー証券が1013枚、サスケハナ・ホンコン証券が670枚、BNPパリバ証券が537枚、野村証券が505枚だった。

株探ニュース

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