円売り優勢、日米金融政策発表通過後、英中銀は政策金利据え置きも利下げ3名支持=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円売り優勢、日米金融政策発表通過後、英中銀は政策金利据え置きも利下げ3名支持=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円売りが優勢。東京市場ではやや円高方向に振れたが、ロンドン時間に入るとにわかに円売りの動きが強まっている。ドル円は145円台前半から後半へと上昇。クロス円も総じて買われており、ユーロ円は166円台前半から167円台前半へ、ポンド円は194円台半ばから195円台後半へと上昇している。今週の日米金融政策発表はいずれも政策金利据え置きだった。植田総裁会見やパウエル議長会見を受けて、日銀の利上げ観測や米FOMCの利下げ観測はともに後退している。また、円買いポジションに対する調整の動きを指摘する声もあった。ドルストレートは東京市場でのドル高を戻す動きとなっている。ユーロドルは1.1450割れ水準から1.1480台へと反発。ポンドドルは1.3380台から1.34台前半へと上昇した。英中銀は予想通り政策金利を据え置いたが、6対3の票割れとなった。3名が利下げを支持しており、市場での2名よりも利下げ派が多かった。ポンドには直後に売り反応が広がったが、足元では買い戻されている。このあとのNY市場はジューンティーンスの祝日で休場となる。薄商いのなかで、中東情勢などの報道に振れる可能性もあり注意したい。

 ドル円は145円台後半での取引。東京午前に144.74近辺まで下押しされたあとは、買いの流れが続いている。ロンドン市場では145円台前半から145.80近くまで高値を伸ばしてきている。NY市場が休場となるなかで、米債利回り動向の手掛かりは得られず。株式市場は中東情勢への警戒感で売りに押されている。ドル円の上昇には日米金利差観測やポジション調整の面が強いようだ。

ユーロドルは1.14台後半での取引。東京市場で軟調に推移も、ロンドン時間には買い戻されている。東京時間に1.1489付近を高値に1.1447付近まで下落したあと、ロンドン時間には1.1480台まで反発している。ユーロ円は東京午前の166.04付近を安値に、その後は買いが継続。足元では167.30近くへと高値を伸ばしている。対ポンドでは狭いレンジで売買が交錯し目立った方向性は示していない。

 ポンドドルは1.34台前半での取引。東京市場からロンドン朝方にかけては上値重く推移。しかし、その後は1.3383付近を安値に1.3450付近へと買われている。ポンド円はドル円とともに買われている。東京午前の194.02付近を安値に、足元では高値を195.80付近へと伸ばしてきている。ユーロポンドは0.8540-60レベルでの揉み合いと、方向性に欠ける動き。この日の英中銀金融政策発表は予想通り4.25%での据え置きだった。しかし、票割れは6対3となり3名が利下げを支持していた。市場では2名の利下げ支持を想定したいたことから、発表直後はポンド売り反応がみられた。しかし、すぐに買いに吸収されており、売りは続かず。声明は概ね前回5月から変わらずも、中東紛争がエネルギー価格に与える影響を警戒すると付け加えていた。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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