動き一服も円高圧力残る、トランプ関税めぐり ドル円144円台前半=ロンドン為替概況 ロンドン市場は、動き一服も円高圧力が残っている。トランプ米大統領が日本との通商協議について自動車に関して不満を表明したことが背景。7月9日の相互関税期限で交渉を打ち切り、書簡を送付する可能性を示唆している。円相場には円高圧力が掛かっている。ロンドン朝方にドル円は143円台後半、ユーロ円は168円台後半、ポンド円は197円台前半まで下押しされた。その後は下げ渋っているが、引き続き先週末NY終値よりも円高の水準で取引されている。ドル指数は一時年初来安値を広げた。ユーロドルは1.17台半ばまで上昇。ポンドドルは1.37台前半で買いが先行した。しかし、足元ではドル売りの動きは一服している。欧州株はやや売りに押されている。EUと米国との通商交渉には合意に向けた期待感があるものの、トランプ大統領の不規則な言動への警戒感も交錯している。デギンドスECB副総裁は、現在の金利水準は適切である、と当面の金融政策維持を示唆。ECBは、より頻繁に発生する世界的ショックに対して戦略を微調整するとしている。不確実性の時代となることが示唆されている。 ドル円は144円台前半での取引。東京午前の144.76近辺を高値に、ロンドン序盤にかけては143.78近辺まで下押しされた。その後は下げ渋りも、144円台前半までと先週末NY終値からは依然として円高水準で取引されている。欧州株はやや売りに押されている。7月9日のトランプ相互関税期限を控えて、通商交渉に対する期待と不安が交錯している状況。 ユーロドルは1.17台前半での取引。一時1.1751レベルと6月27日の年初来高値1.1753にほぼ並んだが、買いは続かず揉み合い商状が続いている。ユーロ円は東京朝方の169.70近辺を高値として、その後は上値重く推移している。ロンドン朝方には安値を168.71近辺に広げた。その後は169.10-20レベルに下げ渋っているが、東京市場からの下げは戻し切れていない。対ポンドではややユーロ高の水準で推移している。 ポンドドルは1.37付近での取引されている。東京午後に1.3741近辺まで買われたあとは、ロンドン序盤に1.3691近辺まで安値を広げた。その後の戻りは鈍く安値圏で推移している。ポンド円は東京午前の198.46近辺を高値に、ロンドン序盤にかけて197.22近辺に安値を広げた。その後は197円台後半へと下げ渋っているが、198円台回復までの勢いはみられていない。ユーロポンドは0.8540-0.8566のレンジでややユーロ高に傾斜して取引されている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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