【NY金2月限は高まる米追加利下げ観測受け4200ドル台回復が視野に】 NY金2月限は今月13日から18日にかけて軟化し、この間、252.2ドルの下 げ幅を記録した。18日に4100ドルを割り込んだものの、早期に4100ドル台を 回復したことが金市場の底堅さに対する安心感を強めた。その後も4100ドルを支持 線とするもちあいとなったが、25日に一段高となり、翌26日に続伸して4200ド ルに迫る動きを見せている。 上伸の背景は12月9日から10日にかけて開催が予定されている米公開市場委員会 (FOMC)での追加利下げ観測の高まりだ。43日と過去最長となった米政府機関の 一部閉鎖が解除された後、米経済の発表が再開されているが、10月に開始された米政 府機関の一部閉鎖によって発表が見送られた過去の発表が続いており、米国の最新の経 済状況や雇用情勢が把握し難い状況が続いている。 、多岐にわたる米経済指標の多くが米政府機関の一部閉鎖により過去の時点の内容の 発表にとどまっていることは、米連邦準備理事会(FRB)にとって年内利下げを決定 するには根拠が十分でない、とも見られたことが米追加利下げ期待を後退させ、これが 今月13日から18日にかけてのNY金の頭重い動きの一因となっていた。 米雇用情勢の軟化に対する懸念がくすぶっていることや、米政府機関一部閉鎖が今年 10月〜12月の米国内総生産(GDP)へマイナスの影響を与える恐れが高まってい ることが米追加利下げ期待を高めている。 なお、今月20日に発表された9月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が事前予想を 上回る強気な内容だった。一方で失業率は前月から0.1%上昇した4.4%となった うえ、8月の非農業部門雇用者数は前回発表の2万2000人から−400人へと引き 下げられている。 8月に軟化した米雇用情勢も9月末時点までには持ち直したと見られる状況だが、そ の後、10月の雇用情勢に関しては一部データが発表されない可能性があるうえ、その 発表も12月に開催される米公開市場委員会(FOMC)以降となる。9月時点の雇用 情勢には好転の動きが見られているが、その動きが継続しているかどうか不透明なう え、雇用情勢が軟化傾向に転じていた場合には金融政策が後手に回る可能性もある。 また、様々な経済指標の発表が再開されるなか、9月小売売上高は事前予想を下回 り、個人消費の失速が窺われる様子が示されたうえ、9月米卸売物価指数(PPI)も 前月比が上昇し8月1日からの米トランプ政権の関税上乗せ分の価格転嫁の進行を窺わ せる内容となっている。 依然としてFRBが追加利下げを保留する可能性はあるものの、弱気な米経済指標や 雇用統計悪化に対する警戒感が手掛かりとなって今後も追加利下げ観測が強まる可能性 がある。一方でFRBの次期議長候補は第1次政権でも大統領経済諮問委員会(CE A)委員長を務めたハセット氏が有力視されていることも、今後のFRBの政策は緩 和的となるとの見方を強めると同時に、来年以降の米追加利下げ観測を強める一因にな っている。 10月下旬にかけて一代高値を更新し続ける場面が見られた後に軟化したことでチャ ート面で目先の一服感が強いが、高まる追加利下げ観測や米経済および雇用情勢に対す る不安感が安全資産を求める動きを刺激し、NY金2月限は4200ドル台回復の可能 性を含めた高値圏でのもみあい継続が見込まれる。 MINKABU PRESS
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