<金> NY金2月限は11月17日から24日まで4100ドルを前後する動きが続いてい たが、25日、26日と続伸。26日に14日以来となる4200ドル台に達した。 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が年内追加利下げに関し慎重な姿勢を見 せたことが上値抑制要因になっていた。しかし、11月22日の週になり、12月9〜 10日にかけて開催される米公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が強まっ ていることが買いを支援している。 米国では43日間に渡る米政府機関一部閉鎖が解除されて以降、経済指標の発表が再 開されているが、米政府機関が閉鎖されている間に発表が保留されていた過去の分の発 表で、米経済の最新の状況を把握するのが難しい状況が続いている。 ただ、米政府機関一部閉鎖時に発表が開始されたADP週次雇用統計では週に平均で 1万人程度の雇用者数の減少が伝えられるなど、米雇用情勢の軟化が警戒される状況が 続いている。 また、9月の米小売売上高は事前予想を下回る弱気な内容で個人消費の失速を窺わせ たうえ、9月の米卸売物価指数(PPI)は前月比が上昇し8月1日からの米トランプ 政権の関税上乗せ分の価格転嫁が進行している様子を示した。 9月時点の数値とはいえ、米雇用情勢が軟化するなかPPIが上昇し小売売上高が縮 小するという流れが見られることは、米経済不安を高める要因となる。 さらに、9月時点で米経済不安を高める内容の経済指標が発表されていながら現時点 の状況がつかめないことは、米国の経済政策および金融政策の出遅れに対する警戒感も 強めかねない。 43日間に渡る政府機関一部閉鎖は10月〜12月の国内総生産(GDP)に1. 5%程度の押し下げ効果をもたらすとの試算もあるだけに、米経済に対する不安は今後 もくすぶると予想される。 最も注目されるのは12月のFOMCで追加利下げが決定されるかどうかという点だ ろう。これまでのところ、FRB当局者による追加利下げへの見解は分かれている。た だ、FRBのウォラー理事など、追加利下げに肯定的な見解も聞かれると同時に、FR Bの次期議長候補は第1次政権でも大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めたハ セット氏が有力視されていることで、次期議長の就任以降は緩和的な政策が実施される 可能性が高いとの見方も追加利下げ観測を高める要因となっている。 引き続き追加利下げ観測を下支え要因にしての高値圏で推移を予想。指標の期近2月 限は4200ドル台で堅調に推移する可能性が高まっている。 <銀> NY銀3月限は25日まで5200セントを抵抗線とした高もみとなっていたが、 26日に急伸し、5379セントまで上昇し、高値を離れたが、5360セント台で引 けた。今月13日に5506セントまで値を飛ばし、一代高値を更新。その後、反落と なり、日柄調整となったが米追加利下げ観測の再燃で出直った。 太陽光パネルや電気自動車(EV)などの工業用需要の増加に加え、ドル安や米追加 利下げ観測が買い支援要因となって値位置を切り上げており、5400セント台回復の 可能性が高まっている。なお、一代の高値に近づいたことで5400セント台を達成す ると利益確定の動きが強まる可能性もある点に注意が必要だろう。 <白金> NY白金1月限は21日には10月22日以来となる1500ドル割れを示現した が、その後は地合いを引き締めて26日に1598.8ドルの終値を記録し1600ド ルに迫る動きを見せている。 10月16日に1770ドルまで値を切り上げた後に値位置を落としたことで買い一 巡感は強いながら、電気自動車(EV)用などの工業用需要の強さが意識されているこ とが下支え要因となるなか、米追加利下げ観測やドル安の動きが買いを支援している。 NY金の高止まりが見込まれることも白金市場における買い支援要因であり、160 0ドルを前後する動きが見込まれる。 <パラジウム> NYパラジウム3月限は1400ドルを下値支持線としたもちあいが続いている。他 非鉄貴金属の堅調が下支え要因となっており底意は強いものの、独自の材料に欠けるこ とが上値を重くしており、目先は1400ドル台のもちあい継続となりそう。他非鉄貴 金属に追随して値位置を切り上げる可能性もある。 MINKABU PRESS
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